補足緒方警視総監の始球式は私も記者席から見ていました。 記事にもあるように、名前がアナウンスされた途端、スタンドからは大きなどよめきが起こった。私も過去35年以上の取材生活で様々な著名人の始球式を見てきましたが、これほどのインパクトと驚きの声をもって迎えられた人は初めてです。 今回は敬老の日にちなみ、高齢者を狙った特殊詐欺に対する注意喚起を目的としてもの。それと同時に、いまだに水面下ではびこる野球賭博を取り仕切る反社会勢力をけん制する意味合いもあったのではないか。 巨人では2015~16年に大がかりな野球賭博が行われていたことが発覚し、複数の選手が処分を受けた。以後、巨人をはじめ、プロ野球界を挙げて反社の排除活動が行われている。そうした中で、今回の始球式は、球界と警察とのつながりの強さをアピールするのにうってつけの〝イベント〟ともなりました。
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コメンテータープロフィール
1963年、広島県出身。法政大卒。デビュー作は2002年の『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)。『最後のクジラ 大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生』『プロ野球二軍監督』(同)などの電子書籍版も発売中。『失われた甲子園 記憶をなくしたエースと1989年の球児たち』(同)が第15回新潮ドキュメント賞ノミネート。他に『すごい!広島カープ』『2番打者論』(PHP研究所)など。東スポで毎週火曜『赤ペン!!』連載中。青学大・原晋監督著『魔法をかける』、元広島・達川光男著『広島力』、俳優・萩原健一の自叙伝『ショーケン』(すべて講談社)の構成も務めた。東京運動記者クラブ&日本文藝家協会会員。