【北九州市若松区】消えゆく響灘沿岸のランドマーク10基の風車 電力供給の一役を担った20年の歴史に幕
若松北海岸のランドマークとして市民に愛されてきた風力発電10基が今年撤去されることになりました。
市民に愛されてきたランドマーク
若松北海岸へ向かう響灘大橋を超えると見えてくる巨大な風車は壮観な眺めです。
特に沿岸に一直線に立ち並ぶ10基の風車は絶景で、夏から秋にかけては夕陽と風車とのコントラストがすばらしく、その光景を写真に収める人も多くいました。
現在では風車付近の海岸線は公園として整備され、ウォーキングやジョギングする人にとっても憩いの場となっています。
見晴らしの良い海岸線は雄大な響灘と海に点在する島々を一望することができます。
安全の担保ができないことから撤去決定。7月から撤去工事を開始
風力発電施設の撤去が決まったのは今年の2月。設備の安全が担保できないことが主な理由です。
今後の風力発電事業は2025年に開業する洋上風力発電に引き継がれることになりました。
施設の稼働は2023年6月末まで。工事は7月から開始され12月までの半年で撤去工事は完了予定です。
創業20年の功績は大きい
創業以来20年の間、CMやドラマの撮影地としても利用され北九州内外の著名人も多く訪れたこの場所も年末には姿を消すことになります。
電力供給面でも、1万5000キロ・ワットの電力を生み出す能力で、若松区の約30%、10000世帯一年分の電力消費を賄ってきました。
20年間の功績は大きく、長い間電力供給事業の一役を担ってきたわけです。
そのスペクタクルを記憶にとどめて
この雄大な風景が見られなくなるのは寂しい限りです。
引き継がれる洋上風力発電にも期待したいところですが、やはり至近距離で直径70メートルの巨大な風車がまわる景観は捨てがたいですね。
のこり少ない期間ですが、市民のランドマークとして活躍してきた風車の姿を記憶に収めておきたいものです。
響灘風力発電施設
住所:北九州市若松区響町一丁目113番地
取扱事業所:株式会社エヌエスウィンドパワーひびき(電話:093-752-1803)