七草がゆ食べた?意外と知らない七草のこと【東京都渋谷区】
お正月明けの1月7日は七草がゆ…というのが近年は一般化していますが、雪深い地方では春の七草が生え揃わないので七草がゆの習慣もありません。
もちろん、現代においても都市生活者が自力で春の七草を揃えるのは至難の業ですが、ありがたいことに この時期だけはスーパーマーケットで手軽に七草セットを入手できます。
七草セットを見ると、「お正月ぼけももう終わりだよ」とさとされている気分になります。。
七草セットを並べてみると結構たっぷり。野菜の抗酸化物質フィトケミカルは、皮や根っこにむしろ多いので、皮も根っこも葉っぱも捨てずにまるっといただくことに。
七草を食べやすい大きさにざっくりカットすると、野趣あふれる香りがおせち疲れした鼻腔をくすぐります。
米一合をコトコト煮込んでおかゆにし、さっと湯がいた七草を混ぜて5分ほど炊いたら、七草がゆのできあがり。
七草がゆの起源は、遣唐使で知られる唐の時代の「七種菜羹」の習慣に遡りますが、江戸時代に1月7日が五節句の一つ「人日の節句」として無病息災を願う風習が広まったようです。
七草のすずなは蕪、すずしろは大根の古い呼称です。ごぎょうは「仏のからだ」、ほとけのざは「仏の姿」を表し、せりは「競り勝つ」、はこべらは「繁栄がはびこる」、なずなは「撫でてケガレを祓う」といった縁起担ぎの意味もあるようです。あ、なずなは実が三味線のバチに似ていることから、三味線の音を連想させる「ぺんぺん草」の異名も。七草が全部揃うと風情がありますが、基本は古来より日本に生息している野菜や野草たち。
七草がゆの風習は、お正月明けの疲れた胃腸をいたわるという意味でとても理にかなっていると思います。とはいえ、胃腸をいたわる食事を1月7日だけに限定する必要はありませんよね? 七草の食材も、全部揃えられなければ、今の時季に入手しやすい野菜に置き換えてもいいのではないでしょうか? 古くからの知恵を活かしつつ、現代に即した独自の“七草がゆ”をぜひお試しください。
ビオセボン富ヶ谷店