【独自取材】タリーズコーヒーの一杯に込められた想い(大阪府松原市)
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエKazuです。みなさんもコーヒーチェーンを利用する機会があると思います。
その代表的なお店と言っても過言ではない、米国シアトル発祥のスペシャルティコーヒーショップ「TULLY'S COFFEE(タリーズコーヒー)」さんです。
今回は、なんと大阪府松原市にある「タリーズコーヒーセブンパーク天美3F店」を取材させていただきました。
筆者は、以前から1杯に込められた想いやコーヒー豆を選ぶポイントについてお話を伺いたいと思っていたので、念願の取材となりました。
取材記事は対話形式です。見出しによっては、簡単なポイントをまとめさせていただています。
また、タリーズコーヒージャパン株式会社・広報さんにもコメントをいただくことができました。
インタビュアー:コーヒーソムリエKazu(以下:K)
インタビュイー:タリーズコーヒーセブンパーク天美3F店・店長さん(以下:店長さん)
インタビュイー:タリーズコーヒージャパン株式会社・広報さん(以下:広報さん)
それでは取材記事をご覧ください。
1.タリーズコーヒーの「コーヒー豆」について
K「本日は貴重な機会をいただきありがとうございます」
店長さん「タリーズコーヒーのアドバイザーです。こちらこそどうぞよろしくお願いいたします」
コーヒー豆の陳列方法には”意味”がある
K「よろしくお願いします。さっそくですが、こちらのコーヒー豆は、並んでいる順番で、何か決められていることはございますか?」
店長さん「はい、お店によって異なるのですが、当店では左側から比較的、口当たりのよいあっさりとした味わいのものが並び、右に進むにつれて、よりまったりとしたものが並びます」
K「まったりと言いますと、ボディ(コク)のようなイメージでよろしいでしょうか?」
店長さん「はい、その通りです!同じと思っていただいて大丈夫です。陳列順については、他の店舗では、売れている順(人気ランキング)で並べている場合もあります。また、店舗によって棚の高さも異なります」
K「なるほど、そうだったのですね。確かにこの陳列なら選ぶときにわかりやすいですね」
店長さん「はい、当店では別途、そちらに人気ランキングも表示させていただいております」
人気ビーンズ・ベスト3が表示されている(セブンパーク天美3F店)
ポイント:「タリーズコーヒーセブンパーク天美3F店」さんでは、コーヒー豆の陳列もひと目でわかりやすく、
すぐ横にランキングも掲載されていたので、選びやすいと感じました。
また、コーヒー豆が店内の手前に配置されているので、気軽に購入しやすいです。
店舗によって陳列方法が異なることを教えていただいたので、コーヒー豆選びも楽しみの1つになります。
タリーズコーヒーのこだわり・強みは「国内焙煎」
K「タリーズさんのコーヒー豆について『こだわり、強み』をぜひ教えていただきたいです」
店長さん「はい、やはり『国内焙煎』がもっともこだわっている部分でしょうか、
静岡県に焙煎している工場がありまして、私も見学に行ったことがあるのですが、コーヒー豆は外的要因(気温・湿度)などが大きく影響するため、品質管理が徹底されていました」
K「SNSのフォロワーさんの中にもタリーズコーヒーといえば、高品質なコーヒー豆で美味しいと言ってまして、シーズナルビーンズコースに毎回参加されている方がいます」
店長さん「そうだったのですね!励みになります!ありがとうございます」
「タリーズコーヒー ロースティングファクトリー」とは?
公式サイトによると、2013年に静岡県牧之原市にあるタリーズコーヒー ロースティングファクトリーが完成したようです。
メイン焙煎機 は、PROBAT NEPTUNE(プロバットネプチューン)です。
日本に2台しかない新型焙煎機は、タリーズコーヒーの深煎りを実現するため、火力を最大にする改造を実施したようです。
参考サイト:タリーズコーヒージャパン公式サイト「国内焙煎へのこだわり」
豆の個性を最大限に引き出す”焙煎度合い”
K「コーヒー豆の焙煎度合いについてですが、どのくらいになっているのでしょうか?」
店長さん「はい、左下にあるフレンチロースト以外は、基本、フルシティローストとなっています」
K「そうだったのですね!初めて知りました!その中でもあっさりとしたものからしっかりコクのあるものまで揃っておられるのですね」
店長さん「そうですね、例えば、ピッコロバンビーノはもっともすっきりとした口当たりの良い飲みやすいコーヒーです。一方、左下にあるFULL BODYのコーヒー豆の中でも、ただ苦味が強いのではなく、甘味とコク深さを楽しめるので、そちらも人気商品でございます」
ポイント:タリーズコーヒーさんでは、ほとんどのコーヒー豆がフルシティローストであり、こだわりの焙煎機によって、豆の個性を最大限引き出しています。
広報さんのコメント「コーヒー豆については、季節限定商品などは一部、焙煎度合いを変えることもあります。
強みとしては、担当者が原産国へ直接赴き、コーヒー豆を選定している・パートナー農園と共に成長し続けている点、国内焙煎にこだわり、鮮度の良いコーヒー豆を販売・ドリンクでお客様へお届けしているという点がございます」
新鮮で美味しいコーヒーの理由は”販売方法”にもある
K「タリーズコーヒーさんの豆は、いつも新鮮でとても美味しく、友人たちも『タリーズさんと言えばコーヒー豆』とイメージする方が多いです」
店長さん「ありがとうございます。もちろん、国内焙煎ということもあり、新鮮なコーヒー豆を提供できています。一方、当店では1ヶ月以上経つと、店頭から下げる場合もあるのですが、豆の販売と同時に店頭のメニューに『本日のコーヒー』があります。そのため、コーヒー豆とドリップコーヒー両方を販売していますので、コーヒー豆を購入されるお客様、本日のコーヒーを店頭で飲まれる方、テイクアウトされる方など、さまざまなお客様がいらっしゃいますので、コーヒー豆の回転がよく、結果的に好循環を生み出しているのかもしれません」
2.コーヒー豆の選び方と提案
筆者は、コーヒー豆の選び方やどのようにコーヒーを提案しているのかを聞いてみた。
”自宅で飲まれているコーヒー”に近い味わいを提案
K「続いて、コーヒー豆の提案方法についてですが、初めて購入される方にとっては、コーヒー豆が陳列されていも、どれを選んで良いのかわからない場合があると思います。そんなときは、どのようにご提案されていますか?」
店長さん「はい、まずはご自宅で飲まれている味わいに近いコーヒー豆を提案させていただいてます。1度コーヒー豆を購入された方には、前回の味わいをお聞きした上で、よく似た味わいのものやニュークロップなどの新商品を含めてご提案をさせていただいております」
K「中には、毎日インスタントコーヒーなど、特にこだわりのない方もいらっしゃいますよね」
店長さん「いらっしゃいます。そのような方には、バランス良く、個性を主張しすぎないブレンドコーヒーから提案させていただいくことが多いです」
年齢層によって変わる場合もある
店長さん「年齢層によってもご提案が変わる場合もあります」
K「そうなのですね!そのお話をぜひお聞かせいただきたいです」
店長さん「はい、当店を利用される方の年齢層は幅が広いです。その中でもご高齢の方は、喫茶店の味わいを求める方が多くいらっしゃいます」
K「喫茶店と言えば、深煎りでネルドリップコーヒーをイメージされる方が多いですよね」
店長さん「そうなんです!当店では、モカが人気となっていまして、モカジャバを提案させていただくことが多いですね。モカの華やかな香りや味わいを楽しむ方が多いです」
K「喫茶店では、モカ以外にもキリマンジャロ、ブラジル、コロンビアなど、シンプルなメニューがあるという印象があります」
店長さん「ブルーマウンテンなどもありますよね」
K「はい!昔からブルマンとも言われていますよね」
お客様の”ライフスタイル”も考慮する
K「今までのお話からすると、コーヒー豆の提案方法は、お客さまのライフスタイルなども考慮されているということでしょうか?」
店長さん「そうですね。まずは自宅で飲まれている味わいに近いものを提案させていただいた上で、ライフスタイルも考慮させていただいております。お客さまと会話しながら、スタッフの一押しなども熱意を込めてお伝えすることもあります(笑)」
K「なるほど、それでは後ほど、店長さんの一押しのコーヒー豆を購入したいと思います!」
店長さん「ありがとうございます」
ポイント:コーヒー豆の提案は、お客様のライフスタイルや年代など、さまざまな条件から総合的にご提案されていることがわかりました。
専門知識をお持ちになる「コーヒーアドバイザー」の社内資格を持つ店長さんの説明は、わかりやすく、希望するコーヒー豆がすぐに見つかると実感しました。
私が個人的に事前アンケート(約50名)を行った結果、お店でコーヒーを選ぶことが多いようです。
現場の声を聞くと、タリーズさんでは、安心してコーヒー豆を選べることがわかりました。
また、最高の1杯を提供するため、お客様に寄り添った接客をされているのが伝わります。
3.店頭のコーヒーについて
エスプレッソマシンで”一杯一杯丁寧”に抽出
K「エスプレッソマシーンも設置されていますが、カフェラテなどもマシンを利用されますか?」
店長さん「はい、全自動ではなく、半手動式のエスプレッソマシンで一杯一杯丁寧に抽出しているところも私たちの強み・こだわりです」
K「なるほど、美味しい秘訣はそこだったんですね!ミルクも甘くて美味しいですし。普段はドリップコーヒーを飲みますが、タリーズさんでは、カフェラテを注文することも多いです」
店長さん「いつもありがとうございます!」
”本日のコーヒー”を試飲させていただきました
K「何度もタリーズさんを利用していますが、ドリップコーヒーもほんとに美味しいです」
店長さん「ありがとうございます!コーヒー豆も強みの1つですので気軽に飲んでいただきたいです。」
K「”本日のコーヒー”は日替わりで提供されているのでしょうか?」
店長さん「はい、本日のコーヒーは「ブラジル バレ ド クリスタル」ですので、よかったらお飲みください」
K「ありがとうございます!試飲させていただきます」
K「ブラジルの農園で有名なフクダ トミオさんの豆でしょうか?上質な酸味と香ばしさでとて美味しいですね!」
店長さん「はい、フクダ トミオさんの経験を活かし、新設した"バレ ド クリスタル農園"で初収穫されたコーヒーなのです!嫌な雑味・えぐみのある酸味ではなく、明るい上質な酸味がほのかに感じる甘いコーヒーです」
ギフト・プレゼント用では”ドリップバッグ”が人気
K「この時期、帰省や母の日などギフト・プレゼント用として購入されるお客様もいらっしゃいますか?」
店長さん「はい、コーヒー以外にも紅茶も販売しているので、箱に詰めてギフトとして購入される方はいらっしゃいます」
K「私、個人的に思うのですが、プレゼントするお相手が必ずしも自宅でハンドドリップをするとは限らないと思いますので、手軽に飲める”ドリップバッグ”がやはり人気でしょうか?」
店長さん「おっしゃる通りで”ドリップバッグ”は人気ですね。いろんな味を楽しめますし、中でも定番4種類×2袋が入ったタリーズ ジップス シングルサーブアソートBOXなども人気となっています。」
K「確かにいろんな種類が入っていると、飲み比べが楽しみになりますよね」
店長さん「おっしゃる通り、さまざまなシーンで楽しめます」
ポイント:ギフト・プレゼント用として、コーヒー豆はもちろんのこと、ドリップバッグや紅茶など、幅広く取り揃えています。
広報さんのコメント:「紅茶系も強味だと思っております。コーヒーだけでなく、紅茶もこだわりを持って取り扱っており、中でも「ロイヤルミルクティー」は大人気の商品です。ドリップバックタイプのタリーズジップスシングルサーブは、手軽に本格的な味わいが楽しめるので、ギフト向けにもご好評をいただいております。店頭やオンラインストアにて販売しております。」
4.店長さんについて
コーヒーが”飲めなかった”→”大好きになった”理由
K「店長さんのコーヒーが好きになったきっかけは何かございますか?」
店長さん「はい、私は入社当初、コーヒーがあまり飲めなかったのです」
K「そうだったのですね。私の周りにもそういう方が多く、急にブラックコーヒーが飲めるようになるってことがありますよね」
店長さん「まさにそうで、私の場合は、社内のバリスタコンテストという大会に出場するため、カッピングの練習をしていくうちに、コーヒー豆の味わい、個性がわかってきたと同時にコーヒーが大好きになっていきました」
K「そうだったのですね。私も急にブラックコーヒーが飲めるようになった経験があるのでお気持ちよくわかります!」
店長さん「はい、そのカッピングの練習の成果として、全国大会には行けなかったのですが、
関西3位となりました。」
K「関西3位ですか!すごいです!」
休日も”コーヒー研究”を欠かせない
K「やはりコーヒーを研究するには、お休みの時間もあえて他のお店に行って、いろいろなコーヒーを飲んだりされますか」
店長さん「もちろんです。勉強になりますので、いろいろなコーヒー店巡りをすることもあります。他のお店に行くと、新たな発見もあります。」
5.コーヒー器具について
ドリッパーはリニューアルしてから”2つ穴”に!
K「こちらにドリッパーがありますが、台形ですね。3つ穴でしょうか?」
店長さん「ドリッパーは、台形のトライタン製から陶器などがございまして、2つ穴となっています。」
K「2つ穴?!めずらしいですね!バランスの良い味わいを出せるからでしょうか」
店長さん「おっしゃる通りで、1つ穴ですとしっかり、3つ穴ではクリアでスッキリ、その中間としてバランスの良い味わいを出すことができる”2つ穴”を採用しています。リニューアルされてから2つ穴となりました」
コロナ禍で”おうちコーヒー”が増えている
K「ドリッパーといえば、コロナ禍で”おうちコーヒー”を始めている人は増えていますか?」
店長さん「はい、増えておりますね。私も外出自粛要請があった時期には、ハンドドリップでさまざまなドリッパーを用いて、飲み比べなどを行っていました」
K「そうだったのですね。ハンドドリップしながらの飲み比べは楽しいですよね」
店長さん「はい、楽しいですし、さまざまドリッパーを使用しながら、同じコーヒーを淹れると味の違いなどがわかります」
K「私も自宅でさまざまなドリッパーを使用して、味の違いを楽しんでます」
6.タリーズコーヒーセブンパーク天美3F店について
”お客様参加型”のコミュニティボードが設置されている
K「タリーズさんでは、店舗によって外観のデザインが違っている気がするのですが、実際のところはいかがでしょうか?」
店長さん「その通りで、従業員(フェロー)がお店を作り上げていくイメージでしょうか」
K「あちらのボードも桜が綺麗ですね」
店長さん「そうなんです。コミュニティボードはお客様参加型とさせていただいておりまして、お客さまの”この春挑戦したいこと”を書いていただいてます」
K「広々とした空間でとても素敵な店内ですね。この度は取材の機会をいただきありがとうございます」
店長さん「こちらこそ、この度はありがとうございました」
ポイント:広々とした開放感のある空間で、ゆっくりとコーヒーを飲むことができます。
ライトの明るさも心地よく、お客さま参加型のコミュニティボードはとても素敵でした。
7.セブンパーク天美3F店長さん・広報さんの想い
最後にセブンパーク天美3F店長さんと広報さんに共通する伝えたい想いをお聞きしました。
商品すべてにこだわりを持ち、お客様へ満足を届ける
「タリーズコーヒーでは、コーヒーを初めとする商品全てにこだわりを持ってご提供しております。
中でもエスプレッソは、ご注文が入ってから一杯一杯手作りで抽出し、ドリンクをお作りしています。今後もお客様へご満足いただけるよう、商品や空間をお届けしてまいります」
おわりに
筆者は、店長さんおすすめのコーヒー豆を購入させていただきました。
「タリーズ ブラジル ファゼンダバウ」です。
ブラジルのコーヒーが大好きと話していただいた店長さん。
笑顔でいきいきとタリーズ ブラジル ファゼンダバウの魅力について語られていたのがとても印象的でした。
タリーズコーヒーさんは以前からいろんな店舗を利用させてもらっていますが、取材を通じて、店長さんや広報さんの”1杯に込められた想い”を知ることができました。
店舗情報
店名:タリーズコーヒーセブンパーク天美3F店
住所:大阪府松原市 天美東3丁目500番地セブンパーク天美3F
営業時間:10:00-21:00 L.O.21:00
デリバリー:Uber Eats
電話番号:072-289-7737
支払い方法:現金支払い・クレジットカード・電子マネー・QRコード決済
駐 車 場:有(セブンパーク天美敷地内)
参考サイト:タリーズコーヒー公式サイト
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