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バレンタインデーに向けてチョコはいつ頃買われているのだろうか

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
↑ 愛の語らいのメッセンジャーとなるチョコレート。購入時期は?!

2月14日のバレンタインデーに向けてチョコレートの話題には事欠かない昨今。実際にはいつ頃チョコは買われているのか。総務省統計局が定期的に調査を実施し、その結果を公知している「家計調査」を元に確認していく。

「家計調査」では二人以上世帯(原則夫婦世帯)においてのみ、日次の動向に関わる調査も行われている。世の中全体の動向を推し量るのには総世帯(単身世帯+二人以上世帯)の値が望ましいのだが、存在しない以上仕方が無いので、この二人以上世帯における日々の支出(=消費)額を元に、「チョコレート」、そしてその類似品でありバレンタインデー用のギフトとして購入されうる「チョコレート菓子」がバレンタインデーに向けてどのように買い進まれていくのかを確認する。

加えて「生の洋生菓子」も調査項目として追加する。これはバレンタインデーはともかく、その翌月のホワイトデーで対象となる種類の菓子が多分に含まれるからである(なお「キャンデー」も単独項目として「家計調査」には用意されているが、バレンタインデー・ホワイトデー共に特異な動きは無かったので、今回は省略する)。それぞれの商品区分は次の通り。

●チョコレート

・原則として、チョコレート生地の重量が60%以上のもの。

例…アーモンドチョコレート、麦チョコ

●チョコレート菓子

・原則として、チョコレート生地の重量が40%以上60%未満のもの又は準チョコレート生地が60%以上のもの。

●他の洋生菓子

・エクレア シュークリーム

・ワッフル クレープ バームクーヘン

・アップルパイ

・ロールケーキ パウンドケーキ マドレーヌ

・ババロア ムース

・スイートポテト

現時点で日次データが取得できるのは2016年12月分まで。そこで前年度に該当し、バレンタインデー周りの動向を推し量れるように、2015年12月から2016年3月までの日々の支出に関して、「チョコレート」「チョコレート菓子」「生の洋生菓子」の金額を確認する。

↑ 二人以上世帯における品目別・日次平均支出額(円、2015年12月~2016年3月)
↑ 二人以上世帯における品目別・日次平均支出額(円、2015年12月~2016年3月)
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日取りによる影響も少なくないが、2016年のバレンタインデーでは2月12日(金曜)の購入額が最多で、13日(土曜)はやや額が落ちる。仕事帰りに調達した人が多かった、あるいはバレンタインデー当日が日曜のため、12日に仕事先で渡すために11日に調達した人も多いのかもしれない。ただし14日当日(日曜)でも購入額は93.20円とそれなりな額を示している。当日購入当日手渡しか、あるいは14日に購入して翌日の15日(月曜)に渡すパターンもあるのだろう。

また「チョコレート菓子」はバレンタインデーやホワイトデーに関して、イレギュラー的な動きは無い。バレンタインデーなどはあくまでもチョコレートのイベントであり、チョコレート菓子はほとんど無視されると見て良い。

ホワイトデーといえばキャンデーやマシュマロのような洋菓子がイメージされるが、キャンデーについてはほとんど動きが無いものの、「他の生洋菓子」は明らかにホワイトデーに向けた上昇ぶりを見せている。ただし額面はバレンタインデーの「チョコレート」にははるかに及ばず。興味深いのはホワイトデーの前日3月13日にも「チョコレート」の販売額が伸びていること。ホワイトデー用のギフトとしても、チョコレートの類が用いられる事例は少なからずあるようだ。

ちなみにバレンタインデーにおいては、チョコレートだけでなくケーキの類もギフトとして用いられることがあるような動きを確認できる。ただし生ものの色合いが強いことから、バレンタインデー当日の支出額がいくぶんながらも跳ねている。

↑ 二人以上世帯における品目別・日次平均支出額(円、2015年12月~2016年3月)(ケーキ)
↑ 二人以上世帯における品目別・日次平均支出額(円、2015年12月~2016年3月)(ケーキ)

12月24日は当然クリスマスイブ、そして3月3日はおそらくひな祭りのためにケーキが買われているものと考えられる。さらに興味深い話だが、バレンタインデーやひな祭りでは見られない現象として、クリスマスイブの翌日、クリスマス当日にも「ケーキ」は高い値を計上している。イブでは無くてクリスマス当日にケーキをたしなもうとの動きに加え、ピークとなるイブを過ぎてセールス価格となったケーキを購入するパターンも少なからずあるのではないだろうか。

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ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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