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【鎌倉市】ジブリの世界に迷い込んだような情景。谷戸坂の切通し(女坂)

高橋しい地域ニュースサイト号外NETライター(逗子市・鎌倉市)

鎌倉は三方を山に囲まれ、各所に切通しが点在しています。切通しは先人の息吹を感じることができる貴重な歴史的遺産です。

また、今回ご紹介する「谷戸坂の切通し」は、鎌倉景観百選に選定されており、ロマン溢れるダイナミックな情景を見ることができます。

手広と腰越村、片瀬村を結んでいた旧道で、江戸末期に勾配をゆるやかにするため、手広村の村人が周辺から寄付を集めて切り下げ工事を行い、現在の姿になったそうです。車が行き交う県道のすぐ脇に、静かな古道のたたずまいを見せています。

最近まで生活道路として利用されていましたが、現在は通行止めとなっています。(鎌倉市役所HPより抜粋)

谷戸坂の切通しには、男坂と呼ばれる切通しと女坂と呼ばれる切通しがありますが、残念ですが現在は通行止めとなっており、女坂から男坂への通り抜けができません。

そのため、今回は、女坂の中腹までをご紹介します。

湘南モノレール「西鎌倉駅」より徒歩およそ15分。江ノ電バス停留所「鎖大師」下車3分ほど。

ミニストップと、以前、記事でもご紹介した

お弁当やお惣菜を扱う「DISH SUNNY SIDE」(とっても美味しいですよ〜♪)との間の路地に入ると、突然、切通しへと続く階段が出てきます。

とくに看板等もなく、住宅地の中に馴染んでいるため気づかない人も多いのではないでしょうか。

しかし、足を踏み入れると一気にタイムスリップしたかのような感覚。

左右に広がるダイナミックな切通しの風景に、サッと空気が変わるのを感じます。ひんやりと冷たく草木の湿った香り。

道なりに歩みを進めると左手にはジブリのラピュタを連想させるような巨木が‥!!

切通しに絡みつくように生えており、凄まじい生命力を感じます。

辺りは静まり返り、鳥のさえずりとサクサクと落ち葉を踏む音だけが響き渡ります。

散策している人は筆者以外に誰もおらず、なんだか本当にタイムスリップしてしまったのではないかと怖くなりましたが、草むらをかき分け眼前に広がる手広の現代的な街並みを見て現実に引き戻されました(笑)

この先を進むと切通しというよりも険しい山道になっています。

倒木もあり、通り抜けもできないので、雰囲気だけを存分に楽しみ引き返しました。

日常に歴史ロマンを感じることができる谷戸坂の切通し。これから先も守り抜いていきたい鎌倉の大切な宝物ですね。

※周辺には私有地もあるため、ご迷惑のかからないようにご注意ください。

谷戸坂の切通し(女坂)

神奈川県鎌倉市手広2丁目36−1

地域ニュースサイト号外NETライター(逗子市・鎌倉市)

生まれも育ちも逗子っ子。現在は、鎌倉市在住の主婦兼ライターです。「地域ニュースサイト号外NET」の逗子市と鎌倉市を担当。夫といぬの2人+1ぴき暮らし。著書である「私、HSPだったんだ!良かった!」「感覚過敏さんの整え方」などの出版をしています。 逗子と鎌倉の魅力をゆるりとお届けします。※【情報提供あればSNSのDMまでよろしくお願いいたします!】

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