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【郡山市】創業嘉永5年から続く美味しさの原点、柏屋『創菓 嘉永餅』の菓子袋に込められた想い

hassy地域情報、フード、ワインライター(郡山市)

|老舗菓子屋の限定商品がリニューアル

 嘉永5年(1852年)創業の「柏屋(かしわや)」は、日本三大まんじゅう「柏屋薄皮饅頭」の製造・販売店として福島県を代表する老舗菓子店。東京・栃木・宮城でも店舗展開をしています。「柏屋」のお菓子は、和菓子のみならず洋菓子の種類も多く、幅広い層に人気がありますね。

郡山駅前 大通りに面した柏屋本店
郡山駅前 大通りに面した柏屋本店

 看板商品の「柏屋薄皮饅頭」はもちろんのこと(←こしあん派と粒あん派に分かれます)、檸檬、酪王カフェオレシューも大好き。今回はそんな柏屋さんの数あるお菓子の中で、最近リニューアルされた「創菓 嘉永餅(そうか かえいもち)」をクローズアップします。

 発売当初、「創菓 嘉永餅」を購入できるのは郡山駅前にある「柏屋本店」のみでしたが、人気が高まるにつれて柏屋直営店全体に販路を広げ、今回のリニューアルを機に県内の大手スーパーなど身近なところでも購入できるようになりました。

人気の嘉永餅、購入できる店舗が拡大
人気の嘉永餅、購入できる店舗が拡大

 CMの影響もあってか、ものすごい売れ行きで、生産が一時追いつかないほどの人気ぶり。GW中だったでしょうか、近所にある「静御前通り柏屋」を訪れた際(午後の3時過ぎ)、当日販売分の「嘉永餅」は既に売り切れ。嘉永餅をめがけて来店されたと思しきマダムが、翌日分を予約している場面に遭遇しました。

 なかなか手に入らないと思うと欲しくなるのが人の性(さが)。嘉永餅のなんともいえないもっちり感が恋しくなり、原点の「柏屋本店」へ行ってみました!

|和菓子でありながらビジネスクラスの洋食メニューに採用

 「創菓 嘉永餅」は、自然界にごくわずかしか存在しない「希少糖」と、純度が高く切れの良い甘さの「鬼ザラ糖」などを使って炊きあげられたふっくら粒あんにバターや松の実を混ぜ、もっちりとした食感の生地に包んで焼き上げたお菓子です。

そのおいしさは、ANAのビジネスクラスで機内食のデザートとして採用されたことがあるほど。(←これ知ってました?勝手に柏屋トリビア認定!)

見た目は和菓子、味わいは・・・
見た目は和菓子、味わいは・・・

 ほどよい甘さのあんことバターの風味がどことなく洋風の雰囲気で、もっちりとした食感が癖になる味わいです。お抹茶やエスプレッソコーヒーが合いそう!さすがビジネスクラスのデザートに採用されただけのことはあり、世界に通用するグローバルな美味しさ。もっともっと福島発の美味しさを世界中の方に知っていただきたいですよね。

嘉永餅 4個入り(691円 税込)は気軽なお土産としても重宝
嘉永餅 4個入り(691円 税込)は気軽なお土産としても重宝

 また今回リニューアルされた4個入りのパッケージがシックでオシャレ。4個という手軽さはちょっとしたお土産として、また自分用の食べきりサイズとしてGood!ということで、今日はこちらを購入しました。

|包装紙(パッケージ)に込められた想い

 「創菓 嘉永餅」の味わいはもちろんのこと、もう一つの特長としてパッケージに注目です。この絵柄は何を描いたものかご存じでしょうか。

シンプルバージョンのパッケージも潔くて◎
シンプルバージョンのパッケージも潔くて◎

 中心に描かれた壷は、「砂糖壷」です。柏屋さんが創業したのは嘉永5年(1852年)のこと。これは、代々語り継がれていたので、疑う余地はないのですが、ただそれを証明する書物が長年の間になくなってしまったらしく・・・。

復刻版「砂糖壷」が柏屋本店に飾られている
復刻版「砂糖壷」が柏屋本店に飾られている

柏屋本店限定のサービス「砂糖壷のタグ」もかわいい
柏屋本店限定のサービス「砂糖壷のタグ」もかわいい

 ある時、この砂糖壷が描かれた創業当時の菓子袋が発見されます!その菓子袋には「嘉永6年」と走り書きがあり、創業時期を裏付ける証拠となりました。「柏屋本店」には、当時の「砂糖壷」を復刻させたものが飾られています。

柏屋本店の入り口には創業当時の菓子袋のレプリカがある
柏屋本店の入り口には創業当時の菓子袋のレプリカがある

 なぜこの砂糖壷を包装紙のモチーフとしたのでしょうか。

 当時は大変貴重だったお砂糖は、薬のような役割もあったとか。お砂糖を使ったお菓子は人々に潤いを与え、幸せを運ぶものとして、同様に大事にされていました。この砂糖壷を菓子袋の絵柄として採用した初代の本名善兵衛氏にはどんな想いがあったのでしょうか。

 人々に愛され、大事にされ、人々に幸せを与える存在としてあり続けることを誓ったのでしょうか。柏屋本店にはその菓子袋のレプリカが飾られています。こんなエピソードを知ると老舗たる所以を感じます。

|嘉永餅の楽しみ方、あれこれ

 自宅に戻り、お楽しみのブレイクタイム。1つ目は普通にそのままいただきます。冷やすとバターの風味は控えめになり、小豆の味わいがストレートに感じられ和風テイストが強調されます。ひんやりもっちりがまた美味。玉露も合いそう。

 そして、嘉永餅でやってみたかった食べ方があります。

温めた嘉永餅 on バニラアイス
温めた嘉永餅 on バニラアイス

 それがこちら。オーブントースターで温めた嘉永餅に冷たいバニラアイスをのせて食べるというもの。温めるとバターの風味が広がります。ここへバニラアイスをオンして熱冷やミックスを楽しみます。こうなるともう洋菓子ですね。

オリジナルな食べ方を見つけるのも楽しい
オリジナルな食べ方を見つけるのも楽しい

 シンプルでありながら、素材の味わいをしっかりした活かした「創菓 嘉永餅」。だからこそ、いろいろな食べ方ができるのでしょう。みなさんもオリジナルな食べ方を楽しんでみて下さい。

【店舗情報】柏屋本店
住所:福島県郡山市中町11-8
営業時間:10:00~19:00
駐車場:なし(駅周辺のパーキングをご利用ください)
電話:024-932-5580
公式サイト

地域情報、フード、ワインライター(郡山市)

ワイン、料理、食材などのフード系記事が得意。果樹園カフェや産直に出没すること多し。実家の山を整備して造ったプライベートのキャンプサイトや県内外のキャンプ施設などでアウトドアを楽しむ一面も。日本ソムリエ協会ワインエキスパート/SAKURAアワード2024審査員。

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