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今月23、24日の日銀金融政策決定会合での利上げ観測が強まる #専門家のまとめ

久保田博幸金融アナリスト
(写真:イメージマート)

 日銀の氷見野副総裁は14日の講演で「政策運営にあたってはタイミングの判断が難しくかつ重要です。来週の金融政策決定会合では、展望レポートにまとめる経済・物価の見通しを基礎に、利上げを行うかどうか政策委員の間で議論し、判断したいと思います」と語った。

ココがポイント

追加の利上げに向けた環境が次第に整いつつあるという認識を示しました。
出典:NHK 2025/1/14(火)

政策変更のタイミングの判断は「難しく、かつ重要だ」とした。
出典:Reuters Japan 2025/1/14(火)

利上げの是非は直前まで見極める方針だ。事情に詳しい複数の関係者への取材で分かった。
出典:Bloomberg.com 2025/1/10(金)

エキスパートの補足・見解

 10日夕にブルームバーグは事情に詳しい複数の関係者への取材で、コアコアCPI見通しの引き上げの可能性を報じた。

 ここで注目すべきは久しぶりに「事情に詳しい複数の関係者」が登場したことである。

 このタイミングで展望レポートでコアコアCPIの2024年度と25年度の見通しが上方修正となる公算が大きいことをわざわざ指摘してきたのか。

 14日の日銀の氷見野副総裁の講演では「政策運営にあたってはタイミングの判断が難しくかつ重要です。来週の金融政策決定会合では展望レポートにまとめる経済・物価の見通しを基礎に、利上げを行うかどうか政策委員の間で議論し、判断したいと思います」と語った。

 ここでも展望レポートが登場。植田日銀総裁が言っていた「ワンノッチ」は、展望レポートの見通しを意識していたものであるらしい。政治的配慮の可能性も捨てきれないが。

 「事情に詳しい複数の関係者」の発言とともに、氷見野副総裁の講演内容から、今月23、24日の金融政策決定会合での利上げの可能性はそれなりに高いようである。

 市場が落ち着いていた12月での利上げのほうがタイミングとしては良かったといまでも私は思っているのだが。

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ありがとうございます。
金融アナリスト

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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