小倉の繁華街鍛治町に暖簾を掲げて５５年間。「太陽軒」は昭和・平成・令和と3時代にわたってその味を守ってきました。先代からその味を引き継いだ店主の笑顔も素敵です。

趣のある赤ちょうちんに時代を感じますね。店内は厨房を囲むようなL字カウンターのみ。こぢんまりとしているので、すぐにお客さんで一杯になります。

この日も訪問した時は誰もいませんでしたが、すぐに４、５人のグループがやってきて満席。

メニューには各種ラーメンとが並びます”とんこつ”ラーメンはありません

メニューは非豚骨系のラーメンとおにぎり、ゆでたまご。ラーメンは塩・みそ・醤油の3種類です。特製ラーメンにはミンチが入ります。

どれも美味しいのですが、特にお酒を飲んだ後の〆には塩ラーメンが最高です。壁に掲げたメニューの中から、今まで食べたことのない「エビラーメン」を注文することにしました。

店主によると大量のエビの頭部を使ってエビのエキスが凝縮されたエビペーストがトッピングされた塩ラーメンだそうです。もちろん太陽軒のオリジナル。

トッピングのエビペーストが香る絶品エビラーメン！

少し待って提供されたラーメン。従来の塩バターラーメンの中央部にのせられた赤茶色のエビペーストが目を引きます。

他にはネギやチャーシュー、玉ねぎとスイートコーンにバター。彩も良くおいしそうな香りが漂ってきました。

スープはあっさり透明で上品な塩味が効いていて、ひと口飲むと繊細な旨味が広がり溶けたバターのコクも感じます。

中央のエビペーストを溶かすと、色合いも変わりエビの旨味でエッジの効いたスープに早変わり。美味しいスープは味変も伴って最後まで飲み干せます。

麺は中細ちぢれ麵でスープがよく絡んでます。エビの旨味も絶妙なバランスで、この麺とスープの相性は抜群です。

チャーシューもコーンも味と食感のアクセントになっていて欠かせません。全てのバランスが絶妙。さすが長い間この場所で愛されている老舗です。

太陽軒