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【堺市】浜寺公園散策~歴史の足跡を楽しむ

misatosanライター・イラストレーター(堺市)

今回は堺にある府立公園・浜寺公園で見ることができる様々な”歴史”の足跡をたどってみました。

日本最古の広大な公園・浜寺公園

浜寺公園といえば、明治6年(1873年)に造られた日本最古の公園の一つです。元々浜寺は、”東洋一の海水浴場”として賑わい、さらに「名松100選」にも選ばれている公園内約4000本ある松林は、白砂青松の面影を残します。
今では豊かな緑は残しつつ、プール、交通遊園、バラ園、バーベキューなどが楽しめる憩いの場所として親しまれています。

公園の至るところに松の木がたくさんあります。
公園の至るところに松の木がたくさんあります。

今回は、”歴史”という側面で浜寺公園を楽しみたいと思います。
まず、南海・浜寺公園駅の西口から出ると、道路の向こうに入口が見えます。左右にはある2台の大きな灯篭のようなモニュメントが目印です。

この広く造られた道が、かつて海水浴へ向かう人の多さを感じます。
この広く造られた道が、かつて海水浴へ向かう人の多さを感じます。

この石灯篭、近くで見たらこんな感じです。

裏側にはこう書かれてました。

昭和34年に建てられたこの公園のシンボル的な大きな石灯篭は、当時の「皇太子殿下ご成婚」というイベントがいかにセンセーショナルな出来事だったかが伺えますね。
さらに公園入口にはもっと古い”歴史”を見ることができます。それがこの石碑。

こちらの石碑、近くでよく見ると建てられたのは明治33年(1900年)で「浜寺公園碑」と記されています。漢文調でしっかりと読み取ることはできませんでしたが、あとで調べたら松林や公園の由来などが記されているようです。

また、「浜寺公園碑」の近くにはかつての交番が残されてます。こちらはなんとも奇妙な佇まいで存在感を放ってます。

この交番は平林亀五郎設計で正式名称が「旧堺南警察署浜寺公園派出所」、当時の名称が「堺南警察署浜寺公園警ら連絡所」です。寺院のような和風の造りで屋根にはちゃんと警察のマークがありました。今では使用されていないようですが、浜寺の歴史を物語るこの建物も是非遺してほしいです。

また、浜寺公園の歴史を語る上で欠かせないのが「浜寺水連学校」です。「浜寺水連学校」は明治39年に開設され、これまで40万人近い子供たちが、この「浜寺水連学校」で泳ぎを学んでいます。この界隈の子供たちのほとんどが通称”ハマスイ”に行ってたんじゃないかな・・・というくらい。そして、この”ハマスイ”はあのシンクロナイズドスイミング(現在はアーティスティックスイミング)発祥の地と言われ、あの日本代表コーチ・井村雅代氏をはじめ、数々のメダリストを輩出している名門スイミングスクールでもあるのです。

公園内には、「浜寺水連学校」創立100周年の石碑もあり、こちらも浜寺公園の歴史の足跡のひとつに加わっていました。

今回ご紹介したのはほんの一部、というか入口だけ。それだけでこんなにも歴史の足跡が楽しめてしまうのです。他にも浜寺ゆかりの著名人や歴史的価値の高い石碑が公園内にはたくさんあります。それについてはまた別の機会でご紹介したいと思います。
レジャーだけではない、浜寺公園のこんな楽しみ方はいかがでしょうか?

浜寺公園
※浜寺公園管理事務所
〒592-8346 堺市西区浜寺公園町
TEL.072-261-0936|FAX.072-261-2263

ライター・イラストレーター(堺市)

美味しいものと神社仏閣と推し活が好きなライター、時々イラストレーターです。地元・堺にまつわる「明日お散歩したくなる」ような情報をお届けできたらと思います。

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