NHK「平日5時間生放送」は早くも前途多難との指摘…民放に勝つための方法がたった1つだけある
午後が弱点のNHK
今でもNHKの「連続テレビ小説」や「大河ドラマ」は人気番組だ。だが昭和の時代はゴールデンでも高視聴率番組が放送され、民放からは“民業圧迫”と悲鳴が上がったこともあったという。 「ほんの一例だけを挙げると、1969年から1991年まで放送された『連想ゲーム』や、81年から88年までの『クイズ面白ゼミナール』は好評を博しました。ところが近年、地上波の視聴率は右肩下がりとなり、NHKもゴールデンの時間帯は苦戦しています。唯一の人気番組と言っていい『ブラタモリ』も4月で終了します。それでもNHKは『ニュース7』と『ニュースウオッチ9』が高い信頼度を誇っています。朝は『連続テレビ小説』と『あさイチ』が順調です。となると、視聴率がひどい午後1時から6時までの間をテコ入れするのは当然の選択だとは思います」(同・社員) 2月12日から16日まで、ビデオリサーチが調査した午後1時から6時までの平均視聴率(関東地区、リアルタイム、個人)を上から順に並べると、次のようになる。 【1】日本テレビ:2・6% 【2】テレビ朝日:2・4% 【2】TBS:2・4% 【4】フジテレビ:1・2% 【5】NHK:0・8% 【5】テレビ東京:0・8%
NHKには苦手な話題
「個人視聴率がテレビ東京と並んで断トツの最下位というのは大問題です。民放で個人が1%を切ると確実に責任問題に発展します。これを何とかしたいとNHKが総力を上げるのは理解できますが、それでも民放に危機感はありません。理由は『NHKが新番組の「ニュースーン」を利用して午後1時から午後6時まで情報・報道番組を流しても、視聴率の取れる話題を扱うことはできない』からです」(同・社員) 芸能人など著名人による性加害、不倫問題。歌舞伎など伝統芸能のスキャンダル、残忍な殺人事件、旧統一教会と自民党の関係──確かにNHKには苦手な話題が目立つ。 「民放のワイドショーは“表現の自由”を掲げ、視聴者の興味を惹くよう内容を工夫しながら核心に斬り込む報道を心がけます。一方のNHKは放送法にがんじがらめに縛られています。地震など大きな災害が発生すると強さを発揮するでしょうが、毎日のように起きることではありません」(同・社員) ここでテレビ関係者が思い出すNHKの番組がある。2017年4月から21年3月まで4年間、船越英一郎と美保純がMCを務めた「ごごナマ」だ。時間帯は当初、午後1時から午後2時までの2時間だったが、20年10月からは午後1時40分スタートに変更された。