稲見萌寧は2024年シーズンに幕 「ボコボコにやられる刺激は必要だった」
◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 2日目(15日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70) 【画像】1年前のTOTO、英語のインタビューにドキドキ 今季最終戦は予選落ちが確実な4オーバー暫定89位で終えたが、稲見萌寧にそこまで悲壮感は漂っていない。秋ごろから不振から脱却しようと試みてきたショットは「全然雰囲気は悪くなくて。プレッシャーがかかったホールもうまく飛んで行ってくれているので、だいぶ良くなった」と希望を持てるまで抜け出した感じはある。 1月「トーナメント・オブ・チャンピオンズ」19位でシーズンをスタートし、2戦目の「ドライブオン選手権」は8位と好調に滑り出した今シーズン。より良いゴルフを求めてメジャー初戦「シェブロン選手権」では12本に渡ってクラブ変更をしてみたり、ショットからパッティングまでスイング改造に取り組んだり。時には自ら米国人選手を見るコーチを会場で見つけ、通訳を介して自分に合うスイング論を模索してきた。
「いい状態でこっち(米ツアー)に来て一年間戦ってみて。やっと(シードを獲れるか)どうかぐらいだった。結論はすごく楽しかったし、もちろん(米ツアー)に来てよかったなって思うけど、色々とごちゃごちゃやり過ぎてもったいない時間を過ごしちゃって。あっという間だけど、すごく長かった」。試行したことでフェードヒッターなのにドロー軌道にしようとしてみたりと迷走することになったが、濃密なひとときを過ごしたことに間違いはない。 今後は日本に帰ってオフシーズンを迎える。日米いずれも予選会に出る予定はなく、来年度の米ツアー「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」への出場も情報を整理してから出場するかは決めるという。国内ツアーは「東京五輪」銀メダルを獲った時に獲得した5年の複数年シードを持っている。(複数年シード権は条件に該当した翌年度より10年間のうち、任意の年を行使開始年として選択可能なため、2031年までであれば行使できる)
昨年の日米共催「TOTOジャパンクラシック」に優勝していなければ、海外参戦する道は未来設計図にはなかった。「日本でずっとやるのも良いけど、やっぱり国内メジャータイトルを獲って、(五輪の)メダリストになって、賞金女王にもなって。ちょっとボコボコにやられる刺激は必要だったかなと思う」 プロ入り当初から掲げてきた日本ツアーでの永久シードを再び目標に掲げるのも、再び海を渡るにしても、どちらを選んでもプロゴルファーとして強さを求める姿勢は変わらない。(フロリダ州ベルエア/石井操)