習近平氏は「不運な」指導者?方向性見えず、強まる統制 中国分析40年の研究者が抱く危惧【中国の今を語る③】
日本は中国研究をもっと盛んにすべきだ。日本では中国理解への社会の需要に対して研究者が少なすぎる。日本にとっていろんな意味で中国は大事なのに。日本はアジアで初めに近代化し、さまざまな経験を積んできたため、他国に比して中国を理解しやすい面もある。また、日本人の特徴の一つは中国人の友人が多いこと。 世界から見ると日本は割とうまく中国と付き合っているイメージがある。日本人の見方に関心を持つ人が増えている。日本の中国研究者はもっと世界に貢献しなければならない。中国と共存共栄するためのノウハウをどう積み上げていくか。日本はその先頭に立っている。 × × × 高原明生氏(たかはら・あきお) 1958年、神戸市生まれ。1981年東京大学法学部卒、1988年英サセックス大で博士号取得。在中国日本大使館専門調査員や立教大教授などを歴任し、2005年東大大学院教授に。今年3月末に定年で退職。約40年にわたり中国の政治・外交の第一線で研究に従事し、後進の育成にも尽力。4月から東京女子大特別客員教授。