「退屈だった」NBA最後の2年間を終えてギリシャへ移籍したフォーニエ「ベストな選択肢だ」
■優勝候補バックスや再建中のウィザーズからオファーはあったが移籍を決断
9月3日。NBAで12シーズンをプレーしてきたエバン・フォーニエが、ギリシャのピレウスを本拠地に置くオリンピアコスB.C.へ移籍することが正式に決定した。 【動画】キャリアハイの41得点を奪ったフォーニエのハイライト! 31歳のフォーニエは、198センチ92キロのウイングプレーヤー。フランス代表で長年主力を務め、今夏のパリオリンピックでも銀メダルを手にしたベテランは、オリンピアコスのファンから大歓迎されてこう話していたと6日に『BasketNews.com』が報じている。 「オリンピアコスと契約するのは、僕にとって至って簡単なプロセスだった。本当にワクワクしているんだ。もちろん、昨日は驚いたよ。自分の人生でも最もクレイジーなことの1つになったね。ここに来ることができてすごくうれしい。たくさんのゴールがある重要なシーズンで、僕らはみんな勝利を欲している。やってやろうじゃないか」 フォーニエがヨーロッパでプレーするのはフランスのポワティエ バスケット 86に所属していた2011-12シーズン以来初。ギリシャのクラブへ加入した要因をフォーニエはこう話す。 「僕がここへやって来たのは、特別なプロジェクトの一員になって、激しい感情とともに生き、ビッグゲームを味わいたいから。今回の移籍は適切なタイミングで機会でもあった。自分のすべての選択肢を見てみた時、僕にとってダントツでベストなオプションだった」 NBAキャリアのうち、オーランド・マジック在籍時には平均2ケタ得点を残し、主力の一角を務めてきたフォーニエは、デンバー・ナゲッツとマジック、ボストン・セルティックスで計4度プレーオフへ進出するも、いずれもファーストラウンド敗退だった。 さらに、2022-23シーズンはニューヨーク・ニックスで出番が激減し、昨シーズンはニックスでローテ―ションから外れて3試合のみの出場となり、シーズン途中でデトロイト・ピストンズへ移籍。29試合に出場して平均18.7分7.2得点1.9リバウンド1.6アシストこそ残すも、チームはリーグワーストの14勝68敗と低迷。 フォーニエは『L'Equipe』とのインタビューで、NBAチームからもいくつかオファーがあったことを認めており、昨シーズンにイースタン・カンファレンス3位の49勝33敗を残した優勝候補の一角ミルウォーキー・バックスと、同14位の15勝67敗だったワシントン・ウィザーズだったが、再建中のチームでメンター役になることを拒んだという。 「NBAのタイトルコンテンダーからいくつかオファーがあった。そのうち1つはミルウォーキー。でも結局それが実現することはなかった。あとは2年契約のオファーがあったけど、そのチームは僕に興味を示していなくて、将来有望な選手たちのメンターになることだった。僕はもうこれ以上、そんなことしたくないんだ」 NBAの直近2シーズンでローテーション外となって出番が激減したことに加え、多くの敗戦も経験してきた男は「この2年間で経験したことはもうこりごりだった。死ぬほど退屈だったんだ。僕は本物の競争を望んでいて、自分自身でいられる場所を求めていた」とも口にしていた。 オリンピアコスで新たなプロバスケットボールキャリアを始動するフォーニエ。勝利を重ねてタイトルを獲得すべく、ベテランウイングが心機一転で新シーズンへ臨む。
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