経営状態が「まずい棒」、銚子電鉄の「だじゃれ」どのように生まれるのか ユニーク商品やあの映画の誕生秘話
では、そのためにはもう1編成導入するのか。 「それは予算の兼ね合いによる。補助金をいただいてという話になると思う。当社の負担は3分の1とはいえ費用がかかるので取得できるかどうか」 ちなみに、22000形と入れ替わりに引退した「大正ロマン電車」2001編成(2001+2501)は評判がよく、次回導入する車両についても、観光需要を考慮した観光列車にしたいと語っていた。 ■ユニークな発想が存続の力に 竹本社長は最後に、こう締めくくった。「鉄道は地域の広告塔であり情報発信地。地域に少しでも貢献するためにつねに何か行動していかねばならないと思っている」。
22000形登場時は「シニアモーターカー(ベテランの車両)」、「なんかいい銚子(南海・銚子)」というダジャレが注目を集めた。同社のダジャレや自虐ネタが飛び出してから数年たつが、はじめの頃は「まじめに鉄道業をする気があるのか」という心配の声もあったという。 だが、こういったユニークな発想や取り組みは、現在の銚子電鉄存続の大きな力になったことは間違いない。今後も銚子電鉄の動向に注目していきたい。
渡部 史絵 :鉄道ジャーナリスト