経営状態が「まずい棒」、銚子電鉄の「だじゃれ」どのように生まれるのか ユニーク商品やあの映画の誕生秘話
オリジナル商品のおかげで銚子電鉄が注目を浴び続けていることは多くの人が知るところだし、実際に経営の赤字を大幅に減少させている。しかしながら、銚子電鉄を長年利用している地元住民の反応は、どうなのだろう。 「自虐ネタでお菓子を販売したり、自虐ネタを言っていったりしている分には、人は傷つけていない。ただ、当社は皆さんに助けていただいている会社にすぎないので、やはり勘違いしてはいけないといつも思っている」
■どのように地域に貢献するのか 竹本社長は、今後の銚子電鉄についてどんな考えをもっているのか。 「鉄道存続がかかっているといつも言っているが、例えば、存続自体を前提にした目的ではなくて、存続を前提として地域の皆さんにどう恩返しができるかを、もっと考えていかなくてはならない」 具体的には、「動画サイトやSNSで当社のPRをしているが、本来の鉄道事業の目的は鉄道による地域への貢献だ。それをもっとやっていかなくてはならないと思っている。全然足りていない。そういった使命をしっかりブラッシュアップしていく」。
具体的には、地域の事業者や地域の人たちと連携して、さまざまな商品やサービスを開発していきたいという。そのためにもさまざまなメディアで取り上げてもらう機会が大事であろう。 「メディアに取り上げていただけるのは本当にありがたい。当社の強みなんて何もないけども、多いときは、年間に200回程度各種メディア等頻繁に取材していただき、ありがたい限り。当社は経営状態が非常に厳しいが、厳しい厳しいって言っているだけではどうしようもないので、エンタメ鉄道と公言し、注目してもらえるようにしている」
確かにそのおかげもあってか、車両や設備の置き換えも進んでいるようで、今年の3月から運行を開始した元南海電鉄(2200系)の22000形が運行を開始した。銚子電鉄にとっては、ワンオーナー落ち(中古車の中古車ではない車両)は久しぶりだ。 現状の暫定的な1時間に1本のダイヤを最終的には、以前の30分ヘッド(1時間に2本)に戻したいという想いも語ってくれた。しかし、「最低でもやっぱり、4編成を堅持しないとダイヤを戻せない。利用者のことを考えて、もう1編成なんとか確保したい。4編成を維持できないと、ダイヤを守れない」。