トヨタとNTTが会見 スマートシティー構想で提携(全文3完)使う人が幸せになる方法を考えたい
GAFAに対抗したいのか
読売新聞:読売新聞の【フクシマ 00:45:46】と申します。マスク着けたまま失礼します。2点あります。1点目が、このモビリティとかスマートシティっていうのは、やはり米国の巨大IT企業といわれているようなGAFAとかも力入れてると思うんですが、そこに対して両社で資本提携まで結んで対抗していきたいという思いがあるのかどうかをお伺いしたいです。 もう1つは澤田さん宛てなんですが、今回スマートシティ、最初は当然5Gを使い倒していくことになると思うんですけれども、今後6Gの実現に向けて、今回の裾野の場所とかが、そういうテストベッド的なものになっていくのか、そこを使ってどんどん開発とかテスト、試験をやっていくのか、そういうものになるのかどうかをお伺いしたいです。よろしくお願いします。 澤田:ありがとうございます。先にいいですか。 豊田:はい。 澤田:1点目のGAFAの議論でございますが、もちろんオープンマインドでGAFAがご一緒にという場合は、たぶん章男社長も私も、それはもう是々非々で考えるわけですが、この構造を見るとやっぱり私はGAFA対抗が大いにあると。私たちがつくるものを幅広く世界で使ってもらうように、その結果、国も世界も強くなるようにっていうのがベースですので、そういう意味で言うとGAFA対抗という意識は、私はあります。どうですか。
こだわりたいのはデータの使い方
豊田:NTTさんといえば、もう国家そのものなんですよね、私らから見ますと。それでわれわれも、われわれは田舎の自動車会社ですけど、ともに、グローバルに見ますと、グローバル企業というか、世界で戦ってる企業だと思います。その2社が手を組み合いながら、かつオープンマインドで、日本もまたなかなかやるなというようなところでの対抗というのは非常にウエルカムだと思います。 ただ、われわれがこだわっていきたいのは、たぶん澤田社長も同じだと思いますけど、そこに人が中心であるということと、データの使い方ですね。データの使い方を、決して、いわば使っていただく方が幸せになる方法を考えていきたいということでありますので、そこのところでいろんな価値観、考え方があると思いますが、非常にそこが一番の両社の関係を縮めた点だと思います。ですからその辺は今後どうオープンにいこうが何しようが、そこの考え方っていうのはわれわれ2人がやっぱりこだわっていくところなんじゃないのかなというふうに思っております。 澤田:GAFAがそういうふうに動いてくれたらもちろん連携です。 豊田:はい。 澤田:GAFAはそうじゃないモデルではありますよね。で、よろしいですか。 読売新聞:はい。 澤田:2つ目のIOWN含めての、いわゆる新しい5G、ビヨンド5G的な新技術については、できればそういうスマートシティで、例えば東富士で、Woven Cityで実験をしたい、研究をしたいという意識があります。で、IOWNのGlobal Forumにもトヨタが入っていただく、今動きになっておりますので、こういう新しい研究も両社でやれるものをやっていきたいと、こういうふうに考えています。