実は生産台数3000台以下!? 憧れのランサーエボリューションワゴンをワークスレプリカ×『世話焼きキツネの仙狐さん』痛車で楽しむ!
2016年、惜しまれつつその歴史に幕を下ろした三菱ランサーエボリューション。世界ラリー選手権(WRC)への参戦を目的に開発されたランサーエボリューション・シリーズは、2005年までワークス体制で参戦し、多くの記録を残しているのはご存知の通り。ランサーエボリューション・シリーズは無印の第1世代から第10世代まで14年間にわたって生産され、初代モデルから最終モデルまで一貫してセダンボディが採用されていたが、第9世代にあたるランサーエボリューションIXにのみ、ワゴンボディのモデルが存在したのをご存知だろうか。 【画像】ランエボワゴンをワークスカラー&痛車にカスタム!
初代の誕生は50年前! 歴代ランサーヒストリー
■初代 三菱ランサーは1973年に誕生。1969年にコルトシリーズが大型化してコルトギャランへとモデルチェンジされたため、これまでのコルト同クラスの小型セダンとして開発された。ボディは2ドアセダンと4ドアセダンの2タイプ。エンジンは4ストローク4気筒OHVの1200cc、同SOHCの1400cc、1600ccの3タイプが用意された。1973年には2ドアセダンモデルに、ギャランGTOに搭載されていた直列4気筒SOHC1597ccにSUツインキャブレターエンジンを搭載したモデル「1600GSR」を追加する。 三菱自動車(当時は三菱重工)は1965年からラリーへの参戦を開始しており、1967年のサザンクロスラリー(オーストラリア)でコルト1000Fが総合4位、小排気量クラスでは優勝を果たしている。以降も参戦を続け、コルト1500SS、ギャランA2、ギャランGTOなどほぼ毎年新モデルを開発して投入している。1972年にはアンドリュー・コーワンのドライブにより、ギャラン16Lが総合優勝を獲得している。 1973年からは世界ラリー選手権(WRC)がスタート。同年10月のサザンクロスラリーにランサー1600GSRを5台出場させ、1-2-3-4フィニッシュを達成した。 その後はオイルショックの影響により活動は縮小するものの、サザンクロスラリーで3勝、1976年のサファリラリーで 1-2-3フィニッシュを獲得して、ラリーの三菱、ラリーのランサーを印象付けた。 https://youtu.be/PKivOhVNNHE ■ランサー1600GSR(A73/初代) 全長:3960mm 全幅:1525mm 全高:1360mm ホイールベース:2340mm 車両重量:870kg エンジン形式:直列4気筒OHC 総排気量:1597cc 最高出力:100ps/6300rpm 最大トルク:13.5kgm/4000rpm ■二代目 1979年のモデルチェンジで二代目に移行する。イタリア人プロダクトデザイナーアルド・セッサーノによるエクステリアデザインは、初代の丸みを帯びた形から一転して、直線基調のシャープなスタイルに変化し、車名は「ランサーEX」となった。 搭載されるエンジンは全て直列4気筒SOHCで、1200、1400、1600の3タイプを用意。翌年の1980年には1800ccエンジンを追加。1981年には2000ccのSOHCにターボチャージャーを追加したエンジン(4G63)を搭載する「ランサーEX2000 Turbo」がヨーロッパのみで発売。国内向けには1800ccのSOHC(G62B)にターボを追加した「1800GSRターボ」が発売となった。 1977年にラリー活動を休止していた三菱自動車だったが、ランサーEX2000ターボの登場とともに活動を再開し、アクロポリスラリーへ参戦。1982年の1000湖ラリーで総合3位を獲得するも、当時連勝を続けていたアウディ・クアトロとのタイム差は大きく、三菱も4WDラリーカーの開発が急務と判断し、以降はランサーに変わってスタリオン4WDを開発することとなり、ランサーはWRCの表舞台から姿を消すことになった。 https://youtu.be/rpIUt1a0qxI ■ランサーEX1800GSRターボ(A170系/二代目) 全長:4230mm 全幅:1620mm 全高:1385mm ホイールベース:2440mm 車両重量:1025kg エンジン形式:直列4気筒OHCターボ 総排気量:1795cc 最高出力:135ps/5800rpm 最大トルク:20.0kgm/3500rpm ちなみにこの時代、ランサーEXと並行して「ランサーフィオーレ」というモデルが販売されていた。当時、三菱には「カープラザ店」と「ギャラン店」の2つのディーラーが存在し、ランサーを取り扱うギャラン店にベーシックなコンパクトモデルが存在していなかったため、ミラージュのエンブレムを変更した姉妹車として投入されたもの。 ■三代目 ランサーEXがFRなのに対し、ランサーフィオーレはFFであった。このランサーフィオーレとランサーEXが統合する形で、1988年に三代目ランサーが登場。クリルのデザインなどが異なるものの、ミラージュとほぼ同じ姉妹車となった。スポーツモデルとして1600ccのターボモデル「1600GSR」も用意されていたが、当時のWRCはギャランVR-4が活躍している時代。ランサーが世界のラリーステージに登場することはなかった。 ■四代目 1991年には4代目へモデルチェンジ。前後のエクステリアデザインが異なるものの、ミラージュとほぼ共通の姉妹車。エンジンは直列4気筒の他、当時市販車では世界最小排気量だった1600ccのV型6気筒搭載車のランサー6もラインナップされた。
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