生きとったんかワレ! スズキ「GSX-R750」「GSX-R600」の2025年モデルが登場!!【海外】
ルッキネリカラーは健在、ブラックがグレーに置き換え
スズキの逆輸入車として日本でも買うことができていたGSX-R750およびGSX-R600は、それぞれ2018年/2017年モデルを最後に排出ガス規制の関係などから国内導入が終了している。しかし、北米仕様は今も生き残り、今年も2025年カラーが発表された。 【写真】 スズキ「GSX-R750」「GSX-R600」の2025年モデル
38年の歴史を誇るナナハン・スーパースポーツ
1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラスに油冷エンジン搭載のGSX-R750でレーサーレプリカの概念を持ち込んだのがスズキだった。AMAスーパーバイクをはじめとしたレースシーンでは4ストローク4気筒の排気量上限が750ccに設定されていたこともあり、これによって“ナナハン”はレースユースに直結したクラスとして隆盛を極めていく。 1992年にGSX-R750は水冷エンジンとなり、比較的短いスパンでモデルチェンジを繰り返してきた。1996年モデルではツインスパーフレームを採用し、その翌年には兄弟車としてGSX-R600も登場。ともにスーパースポーツとして支持されてきた。 情勢が一気に変わったのは2004年だ。スーパーバイク世界選手権で4気筒の排気量上限が1000ccに引き上げられ、それまでレースとは一線を画して公道でのスポーツ性を高めてきていたリッタースポーツがこぞってレースベースとしての資質を備えるようになった。これにはモトGPの4ストローク1000cc化の影響もあったほか、CBR900RRの登場に端を発したリッタークラスの充実で、ナナハンクラスはレース以外での活躍の場が減ってきていたこともあっただろう。 という具合にGSX-R750の誕生から近年までの歴史を駆け足で振り返ってみたが、他メーカーが750ccスーパースポーツをラインナップから外していくなか、最後まで生き残っているのが他ならぬGSX-R750であることは間違いない。 日本では2018年まで逆輸入車として買うこともできたが、現在は中古車として流通するのみ。しかし、排出ガス規制の関係でまだ販売が続けられる北米市場においてはGSX-R750および兄弟モデルのGSX-R600が継続販売され、毎年のようにカラーチェンジを続けている。 参考: マルコ・ルッキネリ[1981年] さて、北米の2025年モデルとして公開されたGSX-R750/GSX-R600は、2024年モデルとして昨夏登場した青×白、および1981年にマルコ・ルッキネリがロードレース世界選手権GP500ccで世界チャンピオンに輝いたときのマシンにやや近いイメージの白×青を継続。ニューカラーとして登場したのは、従来のブラックから置き換えになった“ソリッドアイアングレー×グラススパークルブラック”だ。 なお、同時発表のGSX-R1000と同様にスペックに変更はない模様で、価格はGSX-R750が1万3149ドル、GSX-R600が1万1999ドルとわずかに上昇した。