【雪山登山の注意点】始める前に知っておきたい基礎知識
Q6.雪のなかを歩くのはどれくらい大変なのでしょうか?
A。雪の締まった残雪期は比較的歩きやすいですが、柔らかい新雪の多い厳冬期はラッセルを強いられることがあります。大量降雪の直後は腿や腰まで潜る雪を進むこともあり、ツボ足では歯がたちません。 雪山は登山靴のまま歩く「ツボ足」が基本だが、雪に埋もれてまったく進めず、敗退ということも少なくない。体力や時間を浪費しないためにスノーシューやワカンを併用したい。
Q7.雪山登山のために新しく導入する道具はどんなものがありますか?
A。雪山で使う道具は数えればきりがないほどたくさんありますが、行き先によりその種類も異なります。まずはすでにもっている3シーズンのものに、少し足せば行けるような積雪の少ない低山から始めるといいと思います。
Q8.ウエアリングで注意すべき点はありますか?
A。雪山で一番怖いのは汗でウエアが濡れ、体を冷やしてしまうこと。汗をかかず、かつ寒くもないという絶妙なウエア環境を作ることが大事なのですが、これが難しい。夏山以上に早めの脱ぎ着を心がけます。 雪山では短時間でも行動を止めたらすぐに保温着を身に付けるのが鉄則。ダウン製品などはパック内の取り出しやすい場所に入れておくと行動がスムーズ。
Q9.人より冷え性なのですが、大丈夫でしょうか。
A。同じようなウエアを着ていても寒いと訴える人は女性が多いです。熱を作る筋肉が少ないことなどがその理由。男女問わず冷え性の人は体質をよく理解し、人より多く防寒ウエアを備えれば大丈夫です。 熱が逃げやすい手足の先端、耳、頭部を保温することで体温低下を防ぐ。体幹を暖めるのも効果的。厚手の下着を着用したり、運動中にベストや腹巻きを身に付けたり、背中にカイロを貼るなども◎。