新春にサクラ満開!8歳サクラトゥジュール突き抜けた!豪のトップ女性騎手も絶賛/京都金杯
<京都金杯>◇5日=中京◇G3◇4歳上◇芝1600メートル◇出走16頭 “キング旋風”再び! イギリス生まれで、オーストラリアを本拠にするレイチェル・キング騎手(34)が、6番人気のサクラトゥジュール(せん8、堀)で自身JRA重賞3勝目を手にした。 直線で狭いスペースを突き抜け、今年のJRA騎乗初日からタイトルを奪取した。昨年はチャックネイトでAJCCを勝ち、外国人女性騎手として初のJRA平地重賞制覇。今年の短期免許期間も大活躍を見せそうだ。 ◇ ◇ ◇ ピンクの勝負服は内ラチ沿いで脚をためていた。サクラトゥジュールは前走後に去勢されたほど激しい気性の持ち主。時折、かかりそうになるが、キング騎手がうまくなだめる。じっくりと余力を残して直線に向き、進路を外に選択すると、前にできた狭いスペースを一気に突き抜けた。 「とても勝負強かった。もう8歳だけど、いい意味で気合乗りが良く、元気いっぱい」 オーストラリアで活躍する世界的なジョッキーはパートナーをたたえた。 コンビでの重賞制覇は2度目。前回は昨年の東京新聞杯だった。あの時も最内で脚をため、開いたスペースを鋭く突き抜けた。 「東京新聞杯と同じレースプラン。前半をリラックスして走ってくれたのが、最後の脚につながった」 勝ち気な相棒を完全に手の内に入れていた。それだけにオーナーの全尚烈さくらコマース会長は「レイチェルが来るのを待っていた」と来日を心待ちにしていた。期待通りの勝利に、オーナーは「返し馬が最高だった」とコミュニケーションの取り方を絶賛した。 多くのファンを持つ「サクラ」の馬が“金杯”を制したのは、95年の中山金杯を勝った名馬サクラローレル以来。その後、ローレルは96年天皇賞・春や有馬記念を制した。トゥジュールもまだまだ活躍が期待できる。まずは「東京新聞杯連覇を目指します」(全オーナー)。8歳の今が旬だ。【岡本光男】 ◆サクラトゥジュール ▽父 ネオユニヴァース▽母 サクラレーヌ(シンボリクリスエス)▽せん8▽馬主 (株)さくらコマース▽調教師 堀宣行(美浦)▽生産者 谷岡牧場(北海道新ひだか町)▽戦績 26戦7勝▽総獲得賞金 2億951万6000円▽主な勝ち鞍 24年東京新聞杯(G3)▽馬名の由来 冠名+いつも(仏)。母母名より連想