【中日】秋季キャンプで平成唯一の3冠王が和製大砲候補にいきなりメス
新任の中日・松中信彦打撃コーチ(50)が1日、ナゴヤ球場で始まった秋季キャンプで初指導を行い、和製大砲候補の石川昂弥内野手(23)にいきなりメスを入れた。 打撃ケージの後ろで目を光らせた。石川昂は今季12試合で4番に座るなど、82試合で打率2割7分2厘を残したものの、昨季13本から大幅減の4本塁打。スイングをじっと見つめ「荒々しさがない」と指摘。「崩されたり、詰まったりする中で、どれだけボールを押し込んで、ヒットゾーンに持っていくかが重要」。下半身の重要性と右足の内転筋の使い方を助言し、練習では体全体を使ってバットを振れるロングティーを取り入れることを勧めた。 平成唯一の3冠王のアドバイスに、来季6年目を迎えるスラッガーは「新しい意見を聞けた。ロングティーで打球が飛ぶようになった感覚はあった。改めて教わりたい」と好感触。すでに松中コーチが推奨する1キロのマスコットバットも発注した。首位打者と本塁打王を2度、打点王と最高出塁率を3度とタイトルを総なめしてきた大打者が、知識と技術を惜しみなく伝えていく。(森下 知玲) 〇…中日・井上新監督は「自分の殻を破ってほしい」と今キャンプを「むき栗キャンプ」と銘打ち、選手間のサバイバルを促した。練習前には「元気よく、明るくアピールすることを忘れずに」と訓示。レギュラーも先発ローテーションも白紙。「硬い殻を自分で開けないと、味は出ない。みんなで競争してほしい」とアピール合戦を期待した。
報知新聞社