伊豆の冬を真っ赤に彩る「アロエの花まつり」 40回目の節目迎える
白い砂浜と透明度の高い海で知られる伊豆白浜の板戸海岸で12月1日、恒例の「アロエの花まつり」が始まった。(伊豆下田経済新聞) 【写真】昨年の「アロエフェスタ」の様子(関連画像5枚) 伊豆白浜には南から、南北約800メートルの伊豆半島最大の海水浴場「白浜大浜海水浴場」、「日本の水浴場88選」「日本の快水浴場百選」にも選ばれる「白浜中央海水浴場」、そして最も北に位置する「板戸海岸」の3つの海がある。板戸海岸は地元では「一色(いちき)海岸」とも呼ばれる昔ながらの漁師村の風情を残す場所で、海岸近くの龍宮島の周辺では磯遊びが、入り江になっている場所では素潜りやシュノーケリングが楽しめる。 板戸海岸がある板戸地区は「アロエの里」とも呼ばれ、群生するキダチアロエが11月下旬から1月下旬にかけて真っ赤な花を咲かせる。霜が降りない温暖な気候ならではの全国的にも珍しい景色で、青い海と赤い花とのコントラストは、同海岸ならではの冬の風物詩となっている。伊豆白浜にアロエがもたらされたのは明治後半で、地元の漁師が南の島から持ち帰ったのが始まりといわれている。 伊豆白浜観光協会では、アロエの開花に合わせて毎年初冬に「アロエの花まつり」を開いており、今回が40回目の節目を迎える。アロエのことをより多くの人に知ってほしいと、3年前からは日本アロエ協会も協賛している。 期間中、売店ではアロエ茶を無料で振る舞うほか、白浜の郷土料理「さんま寿司(ずし)」(650円~)をはじめとした地場産品、化粧品やあめなどのアロエ製品、アロエの苗などを販売する。購入客には、伊豆に自社農園を構える「東京アロエ」のオイルクリームを先着100人に進呈する。 海岸沿いのアロエ遊歩道の4カ所にフォトスポットを設け、遊歩道を散策してクイズに回答すると抽選でご当地ギフトが当たる「フォトスポットクイズラリー」も行う。 12月8日は、謝恩イベントとして10時30分から「アロエフェスタ」を開く。アロエの植栽体験や、かき揚げや刺し身などのアロエ料理のサービス、日本アロエ協会による「アロエねばねば体験」のデモンストレーション」、白浜太鼓の実演や餅まきなど、多彩な催しを予定している。 同観光協会の藤井和弘会長は「40年前に地元有志のイベントとして始まり、現在も続いている。オフシーズンのてこ入れとしてこのアロエの花まつりを皮切りに、下田の水仙まつり、河津町・南伊豆町の河津桜へとつなげ、早春の伊豆を盛り上げたい」と意欲を見せる。 まつりは期間中毎日、9時~15時に開催。駐車場は無料。1月5日まで。
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