「イカゲーム2」が映す「今」 参加者はトランスジェンダーやインフルエンサー ゲームのスタッフも困窮者
12月26日に配信されるNetflixシリーズ「イカゲーム」シーズン2。1とどこが違うのか。注目すべきポイントとは。AERA 2024年12月30日-2025年1月6日合併号より。 【写真】イカゲーム2への出演自体がニュースになった!と言えばこの人 * * * 「イカゲーム」シーズン2は、シーズン1の3年後を描いている。「負けたら即死」のサバイバルゲームを制した主人公ギフン(イ・ジョンジェ)は賞金の456億ウォンを手にする。455人が脱落し、ギフンは唯一の生存者だ。 ギフンは離婚し、年老いた母と2人暮らし。ゲームへ参加したのは、母の治療費のためでもあったが、生還すると母はすでに亡くなっていた。愛する娘も元妻と再婚相手と共に米国へ移住してしまった。ギフンは賞金を手にし、娘に会うため飛行機で米国へ向かおうとするが、搭乗寸前で引き返す。残酷なゲームに終止符を打つためだ。 ■スーツ姿のめんこ男 まずはゲームへ誘引するセールスマン(コン・ユ)を探すことから始める。ゲームの参加者はセールスマンにめんこの賭けを持ちかけられたのをきっかけに、一獲千金を目指して危険なゲームに参戦するからだ。ギフンは賞金で大勢を雇い、人海戦術で地下鉄駅でめんこをするスーツ姿の男を見つけだす。 もう一人、ゲームを追う人物がいる。刑事のジュノ(ウィ・ハジュン)だ。ジュノはシーズン1で兄の行方を追っていたところ、兄がゲームの支配人「フロントマン」(イ・ビョンホン)だったことが明らかになる。ジュノは兄に撃たれて崖から海へ落ちるが、一命をとりとめる。シーズン2では、警察に復帰したジュノが、ゲームが行われる島を探し回る。難航している間にギフンに出会い、共にゲームを阻止するために協力する。 ギフンはフロントマンとの対話によってゲーム阻止を試みるが失敗に終わり、再びゲーム参加者となる。参加番号は1と同じ「456」。1と同様、456人が総額456億ウォンの賞金を目指してゲームに挑む。ギフンは一人でも犠牲者を減らすべく、早期のゲーム中断を試みる。1と違うのは、一つのゲームが終わるごとに参加者が投票で中断か続行かを決め、中断の場合は生き残った参加者がその時点の脱落者分の賞金を分け合うという点だ。脱落者が増えるごとに増える賞金を目の前に、参加者の間では「もう少し稼ぎたい」という欲望が渦巻く。一方でジュノは外部から攻め込もうとするが、思うようにゲームの開催場所にたどり着かない。