不信任決議が可決された斎藤元彦前知事の失職に伴う兵庫県知事選挙で、日本維新の会が、参院議員の清水貴之さんを擁立する方向で調整していることがわかりました。

維新が清水貴之氏に出馬要請

　知事選の告示まで約1ヵ月。“ポスト斎藤”をめぐり各会派の思惑が入り乱れるなか、2日、新たな動きがあったのは、県議会第2会派の「維新」です。 　維新は知事選に向け独自候補の擁立を模索していましたが2日、参院議員の清水貴之氏に対して出馬を要請しました。 　（清水貴之氏）「私自身も今この混乱した兵庫県、この状態をなんとかしたい。全国的にイメージが悪くなっている、これを変えていきたい、良くしていきたいという思いは、兵庫県の参議院議員ですから、兵庫県が大好きですから、ずっと思ってきました。まだ（衆議院）8区のこともありますし、地元尼崎の方々とも相談が必要だと思っていますので、少し考えなければいけないと思うんですけど、とても前向きに考えていきたいなと思います」

清水貴之氏

　清水氏が政治家として歩み始めたのは11年前。朝日放送のアナウンサーを経て、39歳で参院選に初当選。現在2期目で、次の衆院選では兵庫8区に維新公認で臨む予定でしたが、今回維新は知事選で清水氏を擁立する方向で水面下で調整を進めていました。 　（Q．参議院から衆院8区にくら替え予定で、今回知事選に向けて前向きに検討されている。この経緯、知事選に向けて前向きになったのは？） 　（清水氏）「衆議院（選挙）も控えていて簡単な決断ではありませんでした。悩みながらですね、自分の中で自分が知事選に出ることが私心ではないかどうか。大義があるのかなというのをずっと考えた。でもやっぱり兵庫県を何とか変えていきたいなという思いで。きょう県議団の皆さんとも話をさせていただいて、そういった思いも受け取りました。本当に厳しい選挙になると思うんですけど、戦っていきたいなと思っている」

兵庫県知事選に立候補を表明した5人

　兵庫県知事選には清水氏のほか、斎藤前知事や共産推薦で医師の大沢芳清氏、元経産省官僚の中村稔氏が出馬を表明しています。前尼崎市長の稲村和美氏も立候補に向け調整を進めています。