年金だけで生活できない親は、自分が必ず「扶養」しないといけないのですか?「扶養照会」を拒否すると、どうなりますか?
親の年金収入と生活保護の関係
年金だけで生活できない場合、「年金を受けているのに、生活保護も受けられるのか」という疑問が生じることでしょう。この点に関しては、結論からいうと可能です。 収入があっても、それが厚生労働大臣の定める基準で計算される最低限度の生活費を下回る場合、その差額が生活保護から支給されるからです。 ただし、資産やその他諸事情によっては、年金収入が最低限度の生活費を下回るだけでは生活保護を受けることができないケースもあるため、注意してください。例えば「年金だけでは生活できないが、貯金があるため当面は生活できる」という場合は、その貯金が残っている間は、生活保護を受けることができない可能性があるのです。
まとめ
年金だけで親が生活できないからといって、親が他に資産を持っている場合や、そもそも自身に親を扶養する余裕がない場合は、扶養を拒否することもできます。 親が生活保護を申請した場合は「扶養照会」が行われることがありますが、扶養照会は扶養の強制ではなく、親の扶養は絶対というわけでもありません。 とはいえ、親の扶養が大きな問題であることは事実です。どうするか悩んだときは、まずは親と相談して、今後について考えてみてはいかがでしょうか。 執筆者:柘植輝 行政書士
ファイナンシャルフィールド編集部