ブルームバーグの調査に答えたアナリストは、７－９月（第３四半期）と10－12月（第４四半期）、および2025年のユーロ圏の成長予想を下方修正した。

一方、インフレ率は急速に低下し９月には1.7％となった。ラガルド総裁は、インフレへのリスクは恐らく上方向よりもむしろやや下方向だろうとの認識を示し、インフレを葬り去ってはいないがその過程にあると語った。

総裁の会見を受けて、ＥＣＢの追加緩和への期待は高まった。17日の利下げが全会一致の決定だったとラガルド総裁が述べたこともあり、短期金融市場で見込まれる12月の0.5ポイント利下げの確率は20％に達した。

また、来年４月まですべての会合で0.25ポイント利下げが行われる可能性もほぼ完全に織り込まれた。これまでは３月までの連続利下げが見込まれていた。

ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、ガレス・ヒル氏は、市場のプライシングについて、「ラガルド氏はリセッションを想定していないと述べたが、市場の見方はやや異なっている様子だ」と述べた。

12月の大幅利下げのほか、中銀預金金利が現在の3.25％から2025年末までに２％を下回る水準にまで引き下げられることも、市場はいまや織り込みつつある。この新たな見通しをトレーダーが消化する中で、ユーロは下落、短期物のユーロ圏国債は上昇した。

原題：Traders See 20% Chance of Half-Point ECB Rate Cut in December、ECB Cuts Rates for Third Time to Prop Up Weakening Economy (3)（抜粋）

(c)2024 Bloomberg L.P.