【福岡ボート(サマータイム)一般】武田光史 ブランクは完全に埋まった
<28日・福岡ボート・5日目> 重圧をはね返した。準優10R、1号艇トリオのトップバッターとして登場した武田光史(51)=福井=は、インからトップSを決めて他艇の攻めを完封。「水面的にはギリギリやったね」。強い北風が吹く荒れ水面の中、うねりを感じさせない豪快なターンで最終決戦へ勝ち名乗りを上げた。 機力も問題ない。トップ級ではないものの、「回り足はずっと悪くない」と自らの旋回力を下支えする回り足は高レベル。準優終了時点では2号艇仕様か3号艇仕様かで調整を迷っていたが、2号艇なら「今の形を基本にチルトを考えるだけ」とキッパリ。節間最多の5勝をマークしている形で勝負する覚悟を決めた。 当地は3年3カ月ぶりの参戦だったが、通算7優出1Vと実績は十分。シリーズの序盤は「水面の感覚を取り戻せていない」とこぼしていたが、今節の成績を見れば好相性の感覚が戻っているのは火を見るよりも明らか。「昔はもっと簡単に乗れたけどなあ」と笑うが、一走ごとに試運転とペラ調整を繰り返す確かな〝準備〟で、きっちりブランクを埋めている。年齢を感じさせない豪快なターンで、21年ぶりの当地Vをもぎ取りに行く。(森 大輔)