映画『違国日記』は新垣結衣の新境地? 今後は“かっこいいガッキー”の時代が来るか
言うまでもなく新垣結衣といえば、国民的知名度を誇る女性俳優。しかし実はその魅力は世間で知られているよりも奥深く、まだまだ隠された才能の種が眠っている。6月7日に公開された映画『違国日記』は、“新たなガッキー”の誕生に向けた第一歩と言えるのではないだろうか。 【関連写真】「LILY BROWN」の最新ルックをスタイリッシュに着こなした新垣結衣 『違国日記』は累計180万部を突破しているヤマシタトモコの人気マンガが原作。35歳の小説家・高代槙生が姉夫婦の遺児である15歳の少女・朝を引き取ったことをきっかけに、ほぼ初対面の2人が手探りで同居生活を送り始めるというストーリーだ。 そこで新垣は槙生の役を演じているのだが、はっきり言って意外性のあるキャスティングだと言えるだろう。今まで彼女が演じてきた役柄とは毛色が違うキャラクターだからだ。 槙生は世間の常識にとらわれず、物事を自分の頭で考える人物で、周囲からは「変わり者」扱いされることも。職業柄なのか他人と話すときの言葉遣いも格調高く、堂々としたところがある。しかも作中では20歳年下の朝の視点から、「違う国の女王」のような姿が描かれていく。 誰かに守られるヒロインでもなければ母性的なキャラクターでもなく、1人で社会の荒波を生き抜いている「群をはぐれた狼のような目」をした人物なのだ。 少し前までの新垣といえば、『リーガル・ハイ』シリーズ(フジテレビ系)の黛真知子役や『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(フジテレビ系)の白石恵など、初々しさを感じさせる新人・新米の役柄が多かった。2023年に『風間公親―教場0―』(フジテレビ系)で演じたシングルマザーの新人刑事・隼田聖子役も同じ路線だったと言えるだろう。 しかし実は新垣はもっと幅広い役柄を表現できる演技力を持っている上、公称169cmの長身で、クールな大人の女性役が似合うスタイルの持ち主だ。『違国日記』で新境地を切り拓くことができたのは、そうしたポテンシャルがついに発揮された結果であるようにも思われる。