F1=最速ラップへのポイント付与廃止へ、チーム間戦略で物議
[オースティン(米テキサス州) 17日 ロイター] - 国際自動車連盟(FIA)は17日、自動車レースF1のグランプリ(GP)で最速ラップ獲得者に与えられるポイントを廃止すると発表した。 2019年に導入されたこの制度は、最速ラップを記録かつトップ10でフィニッシュしたドライバーにボーナスとして1ポイントを与えるもの。しかし、実際にはチーム間の戦略において物議を醸すケースがしばしば見られた。 今年9月のシンガポールGPでは、後方を走っていたRBのダニエル・リカルド(オーストラリア)がレース終盤でピットインしてタイヤを交換し、最速ラップを記録。リカルドはトップ10に入れなかったためポイントは得られなかったが、それまで最速だったマクラーレンのランド・ノリス(英国)のポイント獲得を阻止したため、RBの親チームであるレッドブルのマックス・フェルスタッペン(オランダ)に有利に働いた。 こうした状況にザウバーのバルテリ・ボッタス(フィンランド)は「このポイントを廃止するのは、おそらく正しいと思う。誰が最速かとは無関係だからだ」とコメント。「それは常に戦略次第であり、基本的には最後にピットインした選手が勝つのであまり意味がない。(今季唯一のポイント獲得ゼロである)私たちのマシンでも、最終ラップの前にピットインして全力で走ればそのポイントを獲得できることもあるだろう」と話している。