イエロー・キャブ元社長・野田義治氏が語る女優育成の難しさ「何を言ってもセクハラ」の世代間ギャップ
イエロー・キャブの元取締役社長・野田義治氏(78)。90年代を中心に多くのグラビアアイドルを発掘・プロデュースし、日本におけるいわゆる「巨乳ブーム」を牽引した人物だ。小池栄子(43)やMEGUMI(42)といった現在大活躍中の女優たちが、野田氏によって発掘されたことはよく知られている。現在、野田氏は芸能事務所サンズエンタテインメントで会長を務める。 【写真あり】「野田氏を緊張させられるようになりたい」と話す矢崎 今回のインタビューの場で隣に座るのが、彼が“最後の女優”としてプロデュースする女優・矢崎希菜(23)。透明感あふれるルックスと特徴的なハスキー・ボイスを兼ね備える矢崎は、Netflix『今際の国のアリス』、TBS系ドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』などへの出演で近年注目を集めている。 グラドル・ブームを牽引した野田氏だが、昔から必ずしも身体やスタイルを重視していたわけではないようだ。《俺自身がいちばん重視しているのは胸ではなく、やっぱり顔なんですよ》。なかでもこだわっているのは「和顔」という要素。 《日本風の顔なら、男にも女にも嫌われないだろうと思って。“和顔”の子はベッピンではないけれど、だんだんと味が出てくる。(中略)ベッピンでなくても愛嬌があればそれだけで魅力的なんですよ》(『週刊女性』2022.11.01) 野田氏が“最後の女優”としてプロデュースする矢崎にも、どことなく愛嬌のある「和顔」の雰囲気が漂う。野田氏が女性を選ぶ際のポリシーは昔からブレていないようだ。 小池栄子やMEGUMI、そして今回の矢崎希菜など、多くの「和顔」タレントを発掘してきた野田氏。しかし現在、様々なところで「世代間ギャップ」が起きているという。 ■「ここに出しておけば間違いない」という場所がない 「一回だけ(矢崎に)週刊プレイボーイをやらせたのかな。もちろん水着なしでね。それでもウチの事務所の女性スタッフたちに『矢崎さんに何をやらせているんだ』と怒られてしまって。でもそうすると、売り込むやり方が分からなくなってしまったんです。きっかけづくりが難しいんですよ」(野田氏) 大きなメディアが衰退し、全面的なデジタルシフトが起きている現代。情報が溢れかえるなかで、いかに女優の魅力を多くの人たちに知ってもらうかに頭を悩ませているようだ。 「昔は写真集を出すってある種のステータスだったでしょ。出す子によっては2万部スタートでしたから。写真集で6,7万部という数字を叩き出せた時代です。今だとデジタルで撮っていただけるようになり、ハードルも低くなりました。でもそのいっぽう写真集は必ずしもステータスではなくなっているんです。この時代、女優を売り込むための手段が多いから、逆に『ここに出しておけば間違いない』という場所がないんですよね」 情報発信の場が多くなったことによる逆の難しさがプロデュースの現場で起きていると野田氏は話す。