イエロー・キャブ元社長・野田義治氏が語る女優育成の難しさ「何を言ってもセクハラ」の世代間ギャップ
「矢崎には『焦るな』と言っています。40歳になって才能を開花させる方もいますしね。例えば、歌にもお芝居にも昔から脈々と周知されているものってあるじゃないですか。(矢崎には)そういう作品に出会えればいいなと思っています」 いまはなんと矢崎の現場マネージャーも野田氏本人が受け持っているという。 「現場マネージャー? 俺だけですよ(笑)」 「野田さん自ら現場に来るので、いつも周りがビックリしてるんです(笑)。今の事務所に所属してから、野田さんが頻繁に現場に入ってくれてます」(矢崎) 「自分がプロデュースしている子っていうのは、売れたらいうこと聞かなくなっちゃうんですよ。話ができるのは今だけだから大切にしたい。でも小池(栄子)なんかは、今でもちゃんと普通に話できます。俺のほうが緊張しちゃうけどね」 「私も早く社長を緊張させたいですね。現場に一緒に来てくれるなんて、本当にありがたいです。実際に足を運んでいろいろ声をかけて下さっている姿を知っているので、すごくうれしい。だから野田さんにいろいろと厳しいことを言われても、それは仕方ないと我慢してます(笑)」(矢崎) ■セクハラに関しては「もちろん注意している」 もう一つの「世代間ギャップ」は、昨今話題のセクハラ/パワハラ問題だ。 「(野田氏から)いきなり電話かかってきたとかよくあります。『今何してた?』とか(笑)。『暇じゃないんだからこっちだっていろいろしてますよ!』って(笑)。電話出るのが遅かったら『なんで出ないんだ』とか。私は大丈夫ですけど、他の人はけっこうダメな人が多いと思いますよ」(矢崎) 「昔は『いま彼氏はいるのか』とか『今日はスッキリした顔してるな、昨日はデートだったの』とかふつうに言っていましたけど、いまは全部NGらしいです。『それセクハラ!』ってよく言われますけどね。いいじゃん、好きにさせてよって思いますよ(笑)」(野田氏) セクハラ/パワハラ問題に関して「もちろんいまは注意しています」と答える野田氏に対して、当の矢崎は野田氏の発言を「けっこう聞き流しています(笑)」とも。名物社長の言動にも全く動じていないようだ。 最後に野田流のエールを矢崎に送る。 「話がほんとに右から左って感じ。矢崎は今までいないような肝が据わった子です。でもいまの小池やMEGUMIの人気も、俺の言うことを聞かずに本人たちが『野田コノヤロー!』って頑張ってくれたからですよ」 矢崎が、小池栄子やMEGUMIとの共通点として持つ「和顔」。この共通点のほかに、野田氏のエネルギーにも負けないメンタリティもそこに付け加えられるだろう。野田氏が手掛けた人気女優に矢崎が追随する日も、そう遠くないかもしれない。