「レプリコンワクチンはウイルスばらまく」に専門家は「完全にデマ」と断言 新たに認可された新型コロナワクチン
新型コロナワクチンに新たに認可された「レプリコンワクチン」。接種した人がウイルスをばらまくのではないか、という“うわさ”に対し、専門家は「ウイルス自体が増えるわけではなく完全にデマ」と断言する。 【画像】新たに認可された「レプリコンワクチン」
新型コロナワクチン定期接種始まる
新型コロナウイルスが感染症法上5類に引き下げられてから約1年半。2021年2月から接種が始まった新型コロナワクチン。無料で接種できる特例臨時接種は2024年3月に終わり、対象者のみ一部費用が補助される「定期接種」が2024年10月から始まった。 定期接種の対象となるのは、65歳以上の高齢者、または基礎疾患がある60歳から64歳の人。 ワクチン接種の費用は約1万5000円。 定期接種の対象となる人は、国と市町からの補助があるため、市町によって異なるが、自己負担は概ね2000円前後。 一方、対象外の人は任意接種のため全額自己負担となる。
新たに「レプリコンワクチン」認可
また、これまで接種されていたファイザーやモデルナ製のワクチンのほかに新たに1種類が追加された。Meiji Seika ファルマ製の「レプリコンワクチン」だ。 レプリコンワクチンについて佐賀大学医学部附属病院感染制御部の青木洋介教授は「レプリコンというのは『増幅する』という意味。mRNA(メッセンジャー・アールエヌエー)というものが体の中で増えるので、抵抗力を人間に与えてくれる抗体がよりたくさんできる」とその特徴を説明する。 これまでの主なワクチンは、設計図のような役割をするmRNAを投与することによりウイルスの表面と同じ構造のたんぱく質が作られ、ウイルスが入り込んだと誤解した体がウイルスを攻撃する抗体を作り出すというもの。 しかし、従来のワクチンは、効果が続く期間に限りがある。新たに認可されたレプリコンワクチンではどうなのだろうか。 レプリコンワクチンは、『増幅する』という名の通り、mRNAが自己複製する。このため、これまでのワクチンより多くの抗体が作られ、効果が持続する期間が長いという。