新NISAで何をどう買う? プロに聞く、タイプ別活用アドバイス。
つみたて投資枠で買えるものはすべて、成長投資枠でも買える。資金に余裕がある場合は、つみたて投資枠を使い切ったうえで成長投資枠でも同じものを同じように買っていけばいい。買う商品は、インデックスファンドだ。 「銘柄を選ぶのではなく、市場を丸ごと買えるのがインデックスファンドです。市場は日本だけではなく世界にありますから、世界の市場に投資するタイプのファンドなら、より分散した投資ができることになりますね」 投資信託にはインデックスファンドのほかにアクティブファンドというものもある。その違いは? 「インデックスファンドが選ばない投資なのに対し、アクティブファンドは選ぶ投資。プロが銘柄を選んで運用してくれるもので、インデックスより好成績を目指す分、リスクが大きく、手数料も高く設定されています。まぁ、ロマンはあるかもしれませんが、私たちは暮らしを守るために投資するのですから、ドキドキワクワクしなくてもいいのです。地味で退屈なインデックス投資を続けていきましょう」 また、いくつものファンドを組み合わせて買うこともできるが、管理が煩しくなるだけなのでおすすめしないとのこと。自分のリスク許容度によって、以下の2つのようなタイプから選ぼう。
バランスのとれたインデックスファンド。
全世界の株式を幅広く。 ●eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
株式と債券を半分ずつ。 ●〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
年齢・資産・家計の状況でどう変わる?タイプ別、NISA活用アドバイス。
基本的な買い方、買う商品もわかったところで、毎月いくら買うかはどう決めればいいのか。 「初心者なのでまずは1、2万円からでいいという考えもあるでしょうけれど、50歳前後だとしたら、もう少し早足で積み立てていくほうがいいかもしれません」 カンさんが推奨するのは、無リスク資産(現金)とリスク資産の比率を5:5に均していく「拡大積み立て」。すでにある貯蓄(資産)を、少しずつ毎月の積み立て額に組み込んでいく方法だ。 「また、よく投資資金がないという声を聞きますが、それは今ある資産から捻出しようとするからですよね。そうではなく、毎月の貯蓄額の半分を、リスク資産に置き換えていくと心得ましょう」