田植え機取り付けの自作草取り機、水田で実演 筑北村坂井の北郷さんが見学者募る
乗用田植え機を活用した取り付け式の草取り機を昨年、開発した長野県東筑摩郡筑北村坂井の農業・北郷俊明さん(59)が今春、自身の水田で草取り作業の実演を始めた。装置の利点や注意点への理解を深める狙いで、関心のある人の見学を受け入れる。6月末までほぼ毎週作業を行い、次回は23日に予定する。 新たな草取り機は、乗用田植え機の苗植え装置に金属製の爪を備えたフロート構造の装置を取り付けている。北郷さんによると、車輪は田植え作業で土中のわだちに沿って走る性質があり、草取り機も自動操縦のように振る舞うため負担感が少なく、作業頻度も上げやすい。 田植えから1週間後の16日も実演があり麻績村内の2農家が見学に訪れた。無農薬米を栽培している梶浦の農業・加藤峰明さん(70)は普段、水田に足を踏み入れる方式の自走式草取り機を使っており「広い面積を歩いて除草するのはこの年になると大変。乗るだけなら楽そう。収穫期まで様子を見て検討したい」と関心を寄せていた。 北郷さんは「草取りは新規就農者が挫折しがちな壁の一つ」と語り「農業を次世代へ引き継ぐため、一つ一つの作業を"苦しい"から"楽しい"へ転換する必要があると思う。見て納得してもらえれば」と話している。 申し込み・問い合わせは、特設サイト(https://shin-nouken.com/)のメールフォームから受け付ける。
市民タイムス