元中日監督・立浪和義の登場曲『翼の折れたエンジェル』を徹底考察!「初心を忘れない」この曲のルーツは高校時代にあった!?
音楽好きで中日ドラゴンズビギナーの佐藤楠大アナウンサーが、普段一部分しか聞かない選手の登場曲を深掘りして紹介する、CBCラジオの『ドラ魂キング』のコーナー「佐藤楠大のウォークアップソング」。10月17日の放送では、先日退任した立浪和義元監督が、現役時代に長年登場曲として使用していた、中村あゆみさんの「翼の折れたエンジェル」を取り上げました。 【動画】帰国するビシエド…柳がサプライズで会いに来た瞬間がこちら【3分21秒~】
最終戦での粋な演出に涙
10月6日のシーズン最終戦。立浪監督としての最後となるこの試合で、粋なサプライズ演出がありました。 それは、試合前のメンバー表交換の時。立浪元監督がベンチから出た瞬間にこの「翼の折れたエンジェル」が鳴り響き、球場が拍手で包まれたのです。 インターネット上でも「涙が出た」というコメントが見受けられました。 この光景や反応に、「ファンの方たちの立浪監督に対する熱い思いを感じた」という佐藤。 そして佐藤は、細川成也選手にインタービューした際の立浪元監督への言葉を思い出していました。 「クビ寸前だった僕をドラゴンズで拾ってもらって、監督に使っていただいて感謝しかない」 ファンだけでなく、選手からも感謝されていた立浪元監督の現役時代を振り返ります。
初心を忘れないため
立浪和義さんは1987年、PL学園野球部の主将として甲子園春・夏連覇。その年にドラゴンズから1位指名を受け入団。プロ1年目には新人王、ゴールデングラブ賞を獲得。現在のNPB記録でもある通算「487二塁打」という伝説級の記録を持つ、まさに「ミスタードラゴンズ」です。 そんな立浪元監督が長年使用していたのが、「翼の折れたエンジェル」。『中日新聞Web』の記事によると、立浪元監督はこの曲についてこう語っています。 「私が高校1年の時、寮で流れていたのがこの曲。プロでは初心を忘れないように登場曲で使いました」 PL学園時代の思い出がぎっしり詰まっている楽曲なのです。
80年代の10代はませてた?
もともとこの曲をあまり聴いたことがなかった佐藤は、今回「めちゃくちゃ聴いた」結果、「めちゃくちゃハマった」そうです。 曲を聴いた佐藤が最初に思ったのは、「10代でこんなにロマンチックな恋愛します?」ということ。 佐藤「だってエイティーンでため息を覚えてるんですよ!80年代の10代って、相当今の感覚からしたらませてるんじゃないかな、なんて思ったりしたんですけれども」 同時に「こんなにストレートに自分の弱さ、悩みをさらけ出す歌詞はないな」とも思ったといいます。 さらに佐藤の心を動かしたのは、サビ部分の歌詞です。 佐藤「『かっこいいあいつに共感できない』っていう行為を通じて、自分の弱さ、かっこ悪さをさらけ出してるんですよ。そんな自分を『翼の折れたエンジェル』と例えてるのが、いやなんかもうね…言葉が出てこないんですが、かっこいいなって私は思いました!」
この曲に共感する時
登場曲といえば、一般的には「自分を奮い立たせる曲」「元気が出る曲」というイメージがありますが、「翼の折れたエンジェル」は誰かを励ます応援ソングではなく、自分の弱さをさらけ出した曲。 佐藤「だからこそ、弱さをさらけ出したくなる時、自分が弱くなった時に、この曲に共感するんじゃないかなと思いました」 境遇は違えど、多くの人が「自分の弱さをさらけ出す」という点でこの歌詞に励まされたのではないか。佐藤はこんな風に考えたそうです。 コーナーの最後に、改めて中村あゆみさんの「翼の折れたエンジェル」をオンエアしました。 (minto)