目標は接触8割減 達成のため「接触の質」に注目を
協力へのインセンティブ
当面の経済的、精神的負担から命を守るための対策は待ったなしである。損失補償は難しいようだが、逆にインセンティブ(誘因)をつけることはできないだろうか。おそらくはドイツのメルケル首相にならったのだろうが、安倍首相は医療関係者に感謝の意を表した。しかし感謝だけでは不足である。 医療関係者はもちろん、食品や生活必需品供給関係者、軽症者や無症状陽性者の隔離のために部屋を提供するホテル、本来の生産を止めて製造ラインを医療機器の製造に転用するメーカー、特効薬やワクチンの開発に集中する研究者と製薬会社など、そういった協力者にそれなりのメリットがあるようにしたいものだ。 金銭的なものもいいが、何か賞を出すのもいいかもしれない。そのことによって国民の印象も大きく左右され、その後の企業活動に響いてくる。信賞必罰というが、罰がないのなら賞を出すべきだ。 このようにして日本社会があらゆる相互自衛力を発揮すれば、接触質量の5割ぐらいは減らすことができるかもしれない。しかし残り2、3割が難しい。これに対してはより強い力、強制に近い力を発揮しなければならないときがくるのではないか。 幸い、日本は5月の連休に向かい、温度も湿度も紫外線量も高くなる。それが新型コロナウィルスの弱点であることは証明されていないようだが、収束に向かう可能性に期待したい。祈るばかりだ。