井上尚弥「体力的にも精神的にもきつい部分あった」24日にグッドマン戦/一問一答
プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者・井上尚弥(31=大橋)が8日、横浜市内の所属ジムで代表取材に応じた。24日、東京・有明アリーナでIBF、WBO世界同級1位サム・グッドマン(26=オーストラリア)との防衛戦を控え、同日にはシャドーボクシングやサンドバッグ打ちをはじめ、元全米アマ王者のジャフェスリー・ラミド(25=米国)との6ラウンドのスパーリングを実施した。主な一問一答は次の通り。 【写真】バンテージを巻く井上尚弥 ◇ ◇ ◇ ◇ -延期になった心境は 井上 残り10日前で、1月24日まで残り1カ月と10日でしたけれど、あっという間。あと2週間の時期にきているので、変わらず調整は保っている。 -延期の一報を聞いた時の状況は 井上 聞いた時はいったんは中止と聞いて。その後から二転三転して1月24日に延期という形となってセットし直された。聞いて(気持ちを)切らさず頑張るだけだなと。そんな気持ちでしたね。 -一報を聞いた場所は 井上 朝練していましたね。朝練の最中でした。 -聞いた時の気持ちは 井上 10日前だったのでびっくりはしました。そこであわてふためいても変わることはないので、ひとまず指示を待つだけでした。延期なら延期、中止なら中止というものを受けて自分が気持ち的にも切り替えられると思っていた。 -延期になって調整のペースは落としたのか 井上 練習のペースは変えてはいないです。ただ減量も仕上がり具合に来ていたので、体の調整は10日間ぐらい緩めました。 -体重は何キロか戻したのか 井上 体重…そんなに戻してなかった。戻らなかった。10日間、考えて食事を取ろうと思っていたけれど、練習もハードな練習を持続していたので戻らなかった。 -調整面で影響は 井上 影響はない。SNSにも書いたが10日前に1カ月延期になって、そこからもうワンセットを繰り返すのは体力的にも精神的にもきつい部分もあった。ただ仕上がり具合はすごくいいんじゃないかと思う。そこは1つ楽しみなところ。この調整方法ですごく良い自分が仕上げられたのであれば、この先のビッグマッチに向けて1つ参考にはなると思う。 -今回の調整方法とは 井上 自分が減量に入るときは約5週(間)をかけてやっていくが、今回に関しては約8週(間)から10週(間)というメド。本当のビッグマッチに向けて最高の自分を作りあげるのであれば、そのぐらいの時間をかけて必要があるのかなと。今回、体的にも精神的にもよく仕上がったのであれば、そういったところもちょっと考えていきたい。 -1月1日から始動。父真吾トレーナーがミットを持っていたが 井上 1月1日は(ミット打ち担当)太田(光亮)トレーナーが不在だったのでその流れでやってもらった。持ってもらうのは結構久しぶり。懐かしいな、というのあった。 -グッドマン選手が負傷した左目を狙っていくのか? 井上 当たり前じゃないですか。勝負ですからね。そこは1つ大きな弱点になる。プロの絶対は甘いものじゃないよ、というところ。そこも1つ勝利のカギになってくるところ。 -初詣は 井上 行っていない。ずっと練習漬け。ただ練習がなくても行くようなスタンスではない。 -延期を経てグッドマンとの防衛戦。どんな試合をしていきたいか。 井上 延期になる前の公開練習の時と考えは変わっていない。勝負の世界で“楽しめるような”という言葉があっているかわからないが、初めて見に来た方と、ボクシングに詳しい方々が楽しめるような試合ができるように準備している。 -1カ月延期でプラス面は 井上 あの時期(試合10日前)での延期は初めて。当日、リングに上がってみないと何とも言えないが、今の時点ではもう最高に仕上がっている。延期があったから自分の中でもプラスに取り入れられたこともあるし。感覚的なものになるが、スパーリングの数、内容も含め(延期前は)まだ完成しきれていない部分があったが、1カ月伸びたことで感覚、イメージもしっかりと整えることができた。自分の中ですごくいい方向にとらえている。 -24年最後の試合と25年最初の試合で気持ちの違いは 井上 特にはない。ただ武居が中止、井岡選手が中止となり、ボクシングファンの中では結構、うずうずしている方もいるんじゃないかな。そこは、この2025年1発目の世界戦というのはファンの方に向け、良いものを見せたいなというのはある。(終わり)