明日開幕!伊調を破った川井梨紗子はレスリング世界選手権で東京五輪代表を内定できるのか?
今年の世界選手権で、川井の優勝を阻もうと立ちはだかるのは誰なのか。アジア選手権で、伊調に勝ったチョン・ミヨンスク(北朝鮮)を破ってアジア1位になった、2018年57kg級世界王者の栄寧寧(中国)は「まるで伊調のよう」と言われる間合いの取り方を持ったレスラーだ。そのチョンはエントリーしなかったが、ほかにも「特別に誰かが強いというよりも、強さの近い選手がたくさんいる階級」と川井がかつて評したように、実力の拮抗した選手がせめぎ合っているのが女子57kg級で、昨年までは、57kg級よりも重い階級で抜きんでた強さを発揮してきた川井が、その群雄割拠の階級をどう戦うのか、興味深い展開になるだろう。 ちなみに、もし川井がここでメダルを逃し五輪代表を内定できなかった場合、伊調に代表争いのチャンスが復活。12月の全日本選手権で再度、出場権が争われることになる。そこで、もし伊調が勝った場合は、世界選手権代表だった川井とのプレーオフが行われる。逆に川井が、今大会でメダルを逃しても、5位以上で五輪出場枠をゲットすれば、全日本を勝った時点で五輪代表内定となる。 他の5階級でも五輪内定を勝ち取りそうな選手が目白押しだ。 東京五輪を目指すにあたり、川井が繰り返し「友香子(妹)と一緒に金メダル」と語る妹の友香子は、62kg級代表として19日から登場する。昨年は決勝でユセイン(ブルガリア)に惜敗したが、今大会は念願の世界一となり五輪での活躍に弾みをつけたいところだろう。 実は今回、女子代表には、姉妹がもう一組いる。世界選手権を連覇している須崎優衣(早稲田大)をプレーオフで敗った初出場の50kg級入江ゆき(自衛隊)と、55kg級入江ななみ(福井県スポーツ協会)。55kg級は五輪では実施されない階級だが、2017年は奥野春菜(至学館大学)、2018年は向田真優(至学館大学)が制した。このところ日本が得意にしている階級でもある。