「ウツウツ、イライラ」から抜け出すたった1つの方法
右脳優位がもたらしてくれるメリットとは?
では、右脳(感覚)が優位になると、日々の生活がどのように変わっていくのでしょうか。 〈メリット1:ストレスがなくなる〉 過剰な思考が静まっていくと、ストレスが減り、楽に生きられるようになります。単純計算で、思考が半分になれば、ストレスも半分になります。 また、右脳優位になると、意識は過去や未来ではなく、「今ココ」に集中するようになります。過去を悔やんだり、未来を想像して不安になったりすることが減れば、当然ストレスもなくなっていきます。 〈メリット2:集中力アップ〉 不安に駆られて思考が強くなっている時は、目の前のことに取り組んでいても、すぐ別のことに意識が逸れてしまいます。集中力も注意力も散漫になって、まさに上の空、心ここにあらずといった状態です。 右脳優位になると、意識が「今ココ」に定着するようになるので、集中力が増していきます。そうなれば、仕事や勉強はより効率よく進み、成果を上げられるようになります。 〈メリット3:直感力アップ〉 頭の中が思考でいっぱいになっていると、直感やヒラメキが起こる余白(スペース)がありません。思考を静めて、感覚を優位にすることで頭の中にスペースを作り出せると、そのスペースで直感やヒラメキが起こってきます。 例えば、机の前で頭を抱えていても一向にアイデアが浮かばなかったけれど、気晴らしに散歩をしてみたら、よいアイデアがひらめいた。あるいは、湯船の中でぼんやりしていたら、抱えていた悩みの解決策が見つかった。そんな経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。こうしたことも、右脳優位になって頭の中にスペースができたために起こることなのです。 〈メリット4:感性が磨かれる〉 右脳優位になると、景色がいつもより美しく見えたり、芸術作品がよりすばらしく見えたり、食事がより美味しく感じられたりと、様々なことが普段よりも深く、豊かに感じられるようになります。 左脳過剰だと、景色を見ているようであまり見ていない状態になります。意識の多くが目の前にある景色とは関係のない思考に使われてしまうからです。右脳優位になると、思考に邪魔されず、目の前の景色に意識のすべてを向けることができます。すると、景色がより鮮明に見え、深く感じられ、十分に臨場感や美しさを感じられるのです。
枡田智(森林療法士・マインドフルネス瞑想指導者)