山九、DXに300億円投資。DX専門人材2倍に
山九は25日、2030年までの約5年間でデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略に300億円を投資すると発表した。顧客や協業先とつながるシステム基盤の構築を目指すほか、自動化・省力化機材の活用も推進。データを高度に活用できる専門人材も現状比約2・3倍の450人に増やす。デジタル技術を積極活用し、自社のだけでなく顧客のDX支援にもつなげたい考えだ。 同日、30年に実現を目指す「DX戦略」を公表した。生成AI(人工知能)やデータ分析など先端技術を積極的に採り入れ、物流・機工の両事業で競争力を高める。 基本戦略として掲げたのは(1)デジタル技術を活用したサービスのアップデート(2)業務プロセス革新によるパフォーマンス向上(3)DX推進体制の確立他の3本柱だ。鉄鋼や化学のプラント工事などを手がける機工事業では、企画・計画・設計から解体まで五つの工程ごとに幅広いDXを構想。工事計画の自動化や膨大なデータを活用した高精度な予防保全などで新施策の具体化を目指す。 DX推進体制の強化にも取り組む。山九のDX専門人材は現在190人。社内教育や中途採用を活用し、26年に250人、28年に340人と段階的に増強して30年目標の達成を目指す。 社内教育では個人の専門能力を4段階でランク分けする「バッジ制」も導入。社員のモチベーションを高めつつデータ活用のスキルを養成する。