職場では「いつも100%全力」で仕事をしてはいけない。その深すぎる理由
どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から「こんな本が30年前に欲しかった」「今までにない知恵がつく」「上司には絶対に見せられない」と話題沸騰中である。今回はその中から「出世しない人の共通点」についてお伝えする。 ● 「いつも全力」で働いてはいけない理由 あなたはいつも仕事に全力で打ち込んでいますか。 僕は別にみなさんに根性論を説きたいわけではありません。むしろ、いつも「全力」で仕事に打ち込んでしまうのは良くないと考えています。仕事はほどよくサボり、だいたい「80%」くらいの力で取り組むのがいいと僕は考えています。 今回はその理由をお伝えしていきましょう。
● 「一生懸命に働いている姿勢」は好印象 まずは、仕事に「いつも100%」で取り組んでいる人はどうでしょうか。周囲から見ても一生懸命に見えるその姿勢は確かに好印象ですよね。これは当たり前で、側から見て暇そうに見えるサラリーマンはデメリットしかありません。明らかにオフィス内で暇そうにしていると、忙しい人からは疎まれ、上司からはしょうもない雑用を振られるかもしれないからです。 なので、できるサラリーマンはこれを逆手に取って、ほどよくサボることで適度な忙しさを演出するようにしています。サボり方が上手いサラリーマンはオフィス内で暇そうな雰囲気を決して出さず、社外など人目につかないところで、うまく自分のパフォーマンスに余力を残しています。 ● 普段を80%に抑えれば、ここぞの100%が映える これだけ聞くと、「最低だな」と思うかもしれませんが、実はこの戦略はあなたのパフォーマンスを安定させるうえで非常に有用です。 常に100%を出さないことにより、本当に忙しい時にその余った余力も使うことで、他人から見るとこの人は本気を出すと仕事のパフォーマンスがすごいというギャップを示すこともできます。 常に仕事に追われているサラリーマンになっていると、突発的な仕事量の増加に押しつぶされてしまうのです。しかし調整弁としてサボりを使っているサラリーマンは元々キャパシティに余裕があるので、全く問題が起きません。これがサボり上手なサラリーマンが出世するカラクリです。 もし、あなたが常に100%全力で仕事に向かっているのであれば、80%程度の力で少し手を抜きながら仕事をすることの意味や方法について考えた方が、サラリーマン人生におけるコスパを高められるかもしれません。 (本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の著者による書き下ろし原稿です)
たこす