「闇バイトとは関係をキレ!」 神奈川県警が米映画とコラボポスター
闇バイトとの関係は「キレる」――。神奈川県警は、来年1月3日から全国公開される米映画「ビーキーパー」と協力した防犯ポスターを作製した。映画は、米国の片田舎で隠とん生活を送っていた元特殊工作員の養蜂家が、特殊詐欺事件で全財産をだまし取られて命を絶った恩人のため、詐欺集団を追い詰めるという内容。県警は映画などの作品と積極的にコラボする防犯活動に力を入れている。 【写真で見る】住宅侵入盗に効果的な防犯グッズあれこれ 主人公は「トランスポーター」シリーズで有名なアクションスター、ジェイソン・ステイサム。ポスターは、鋭い視線の主人公を「キレる」の大きな文字で表現した。さらに「匿名・流動型犯罪グループを必ず追い詰める」「闇バイトとは関係をキレ!」と強調した。 また、県警は松坂桃李さんの主演映画「雪の花 ともに在りて」(来年1月24日から公開)とも協力。江戸末期に疫病で苦しむ人々を救った無名の町医者を題材にした映画で、防犯ポスターでは「子供を守るのは地域の絆」と印字し、防犯情報を受け取れる「ピーガルくん安全メール」の登録を呼びかける。 県警がコラボポスターの制作を本格化したのは14年ごろから。公共施設などでのPRに期待する配給会社と、人気作や注目作を通じて幅広く防犯対策を浸透できる双方の狙いが一致。24年に県警が映画と協力した防犯ポスターは6件。さらに、川崎市の架空の警察署を舞台にした警察コメディー漫画「下足痕踏んじゃいました」(白泉社)の出版社から打診があり、漫画とのタイアップも今年初めて実現した。 県警犯罪抑止対策室の臼井謙室長は「映画などの映像作品や漫画などを通して防犯に無関心な層にも対策を届けられ、民間企業も宣伝効果を期待できるウィンウィンの取り組み」と話した。【柿崎誠】