独ミュンヘンで銃撃、イスラエル領事館付近 警察は「テロ」と認識
Anja Guder [ミュンヘン 5日 ロイター] - ドイツ南部バイエルン州ミュンヘンで5日、18歳のオーストリア国籍の男と警察が銃撃戦となり、男は警察に射殺された。事件が起きたのはイスラエル領事館とナチスの歴史博物館付近。ドイツ国内でイスラエル関連施設の保護の重要性を強調する声が高まっている。 警察によると、この男は銃剣付きの古いカービン銃で発砲し、警官5人との銃撃戦の末、射殺された。 ミュンヘン警察は、イスラエル領事館に関連する「テロ攻撃」だったとの見方を示し、動機の解明が捜査の焦点になるとした。オーストリア公安総局長は、銃撃犯は思想が「過激化」した単独犯だったと可能性が高いとの見方を示している。 事件を受け、ドイツのショルツ首相は「反ユダヤ主義やイスラム主義の存在は容認しない」とⅩに投稿した。 オーストリア内務省報道官によると、オーストリア当局はこの男がイスラム主義者の疑いがあるとの情報を得ており、昨年、過激派グループのメンバーである可能性があるとの情報が警察に提供されていた。 オーストリア紙スタンダードと独誌シュピーゲルによると、この男はオーストリアのザルツブルク地域在住で、最近ドイツを訪れたという。 9月5日は、1972年のミュンヘン五輪開催中にイスラエルの選手11人がパレスチナの武装組織「黒い九月」に殺害された事件が起こった日にあたる。 イスラエル外務省によると、ミュンヘンの領事館は5日は休館しており、職員に被害はなかったとしている。 フェーザー独内相は、重大な事件だとし、「イスラエルの施設の保護は最優先事項だ」と述べた。 イスラエルのヘルツォグ大統領は、事件を受け独大統領と協議したと明らかにした。