町家のおひなさま展に福知山藩主下賜の人形 道の駅では7段飾り5組
京都府福知山市下柳町の市治水記念館で、「町家でおひなさま展」が開かれている。江戸時代から現在までのひな人形を展示。時代によって異なる人形の姿や飾りつけなどがよく分かる。3月24日まで。入館無料。 3月3日の伝統行事「桃の節句」に合わせた企画で、記念館の所蔵品や地元住民から借りた品を並べている。 江戸時代の人形は男びな、女びなのセットが2対あり、200年以上前の人形は、1903年(明治36年)生まれの女性が曽祖母から受け継いだもので、福知山藩主朽木家から下賜(かし)されたとされている。 明治時代の男びな、女びなや昭和、平成の豪華な7段飾りも。市内の人形店が記念館に寄贈した平成の七段飾りは価格が100万円以上と高価で、道具に螺鈿細工などが施されている。 記念館では「それぞれの時代のつややかなおひなさまを見て、楽しんでほしい」と来館を呼びかけている。 土、日曜、祝日限定でつるし飾りを作る体験コーナー(無料)がある。開館時間は午前9時から午後5時(入館は同4時30分)まで。月、火曜休館。
■道の駅華やか やくの高原市
福知山市夜久野町平野、夜久野高原の道の駅・農匠の郷内にある「やくの高原市」(衣川一尚運営委員会長)では、ひな人形の7段飾りを5組展示している。華やかな人形が店内を彩り、買い物客の目を楽しませている。展示は3月13日まで。 来店客に季節を感じてもらおうと、10年ほど前に会員が自宅にあったひな人形を持って来て飾ったのが始まり。その後、人形を見た市内や兵庫県朝来市に住む客から提供の申し入れがあり、今では5組が並んでいる。 毎年展示を楽しみにしている人も多く、今年も設置前から問い合わせがあったという。 高原市を訪れた京都市の女性(55)は「見ていると自分が子どものころを思い出して懐かしく感じます。人形の表情を見比べると、作者や制作時期などによって少しずつ異なり、見ていて楽しいです」と話していた。 営業時間は午前9時30分から午後5時まで。定休日は3月末までは祝日を除く毎週水曜日だが、4月からは第3水曜日のみの予定。