「青少年の性的感情を刺激」するのは何か 日本マンガ学会と県の間で巻き起こった物議
翌18年度には翻訳研究書の「自殺の歴史」(国書刊行会)も再審議の末に指定された。 ■「それまでの指定図書とは異なる内容で正直驚いた」 表現の自由を守る活動に取り組むNPO法人「うぐいすリボン」(静岡県)の荻野幸太郎代表は「それまでの指定図書とは異なる内容で正直驚いた。事務局が指定へと誘導するのではなく、疑問の声を丁寧に拾って吟味するのが審議会の本来の在り方だ」と県の対応を疑問視する。 また、18歳未満への販売を禁止する書籍について、東京都が9月に「不健全な図書類」の表記をやめたことにも触れ、「(滋賀県などが使用する)『有害図書』の名称は言葉としてさらにきつい。作家の尊厳を傷つける恐れがあり、全国で変更の動きが出る可能性もある」と指摘する。