コスプレ“ガチ撮影会”はこうして行われる スタジオに漂う緊迫した空気感
撮影したコスプレ写真は年に1冊程度、写真集にして同人誌即売会で販売している。通常は、撮影会後、数枚を自宅で作品としてプリントし、モデルとなってくれたコスプレイヤーさんに進呈するそうだ。 撮影会を取材してみて感じたのは、それぞれのペアが黙々とひたすら撮影を行っているということ。正直、趣味の撮影で仲間内の撮影会と聞いて、もっと雑談交じりの“ゆるい”ものだというイメージを勝手に持っていた。しかし、怒号こそ飛ばないものの、ピリッとした空気の中、真剣に撮影に向き合う姿が印象的だった。 それはコスプレイヤーにも伝わるのか、ポーズを取っているときは笑顔でも、イメージを写真家と共有するときの表情は真剣そのもの。時間と予算に制約がある趣味の世界だからこそ、目的を遂げるために真摯に向き合う姿勢が大事になるのだろう。そして、共にイメージを作り上げた写真は、作品として昇華していくのだ。 (取材・文・写真:水澤 敬)