コスプレ“ガチ撮影会”はこうして行われる スタジオに漂う緊迫した空気感
コスプレ撮影のトレンドは晴天の屋外でのストロボ使用
最近のコスプレ撮影のトレンドは、晴天の屋外でもライティングテクニックを駆使すること。通常、こうした大型ライティングは、影を消す目的で使われることが多いが、コスプレ撮影の場合はモデルの顔をより白く飛ばすなど、瞳キラキラとしたアイキャッチを入れるために使われる。今回はライティングボックスや複数のストロボによる多灯ライティングで、自然光では得られない、より印象的な光を出すために使用されている。 もちろん、限られたスケジュール内で作品撮りを行うため、天候に関わらず確実に撮影を行いたいという目的から発生したテクニックではあるが、コスプレ写真というジャンル自体が自由な光の演出との親和性が高いという側面もあるように思う。
撮影会に参加した写真家はアマチュア?それともプロ?
今回撮影会に参加したひかるさんは、ふだんは一般の人から依頼を受けて結婚式や記念写真の撮影のほか、モデル、グラビアアイドルの宣材写真を撮影するプロだ。コスプレ撮影は、自身のライフワークとして行っているという。 「(コスプレは)2年前の春ごろから撮り始めました。知人のモデルさんと撮影会へ遊びに行ったとき、カメラを借りて撮影してみて、楽しさに目覚めました(笑)」 メインの機材はニコンD500。中望遠のプロ仕様ズームレンズや広角の単焦点などを好んで使う。こういったグループ撮影会にはこれまで6回ほど参加、現在は月に1、2回程度の頻度で参加しているという。 「撮った作品は自分のホームページのギャラリーに追加するほか、コスプレイヤーさんに選別してもらって、レタッチを施して作品を仕上げてから渡します。同人誌即売会などイベント用の撮影の場合、CD-ROMや写真集を作成しています」
KHさんはすでにグループ撮影会に400回以上も参加しているベテランだ。今でも月に4回は参加しているというから、ほぼ毎週末は撮影を行っていることになる。本業は某半導体メーカーの営業職で、当然ながらコスプレ撮影は趣味だ。 「2009年の夏コミに一般参加したとき、もともと旅行用に買った一眼レフのニコンD90を持っていってしまったことがきっかけで撮り始めました。スタジオ撮影を本格的に始めたのは、その翌年ですね。現在のメイン機材はニコンD810で、シグマの単焦点レンズを使っています」