映画「室井慎次」好調で「踊る」シリーズ“続編”に高まる期待…気になる「恩田すみれ」の“その後”は描かれるか
気になるバディの存在
そうした中で気になるのは、「踊る」シリーズで青島との名バディぶりをみせ、ヒロイン的な存在の人気キャラクターだった、深津絵里(51)演じる恩田すみれ巡査部長の“その後”である。 恩田は「THE MOVIE2」で、拳銃を持った犯人グループの1人に狙われた幼女を身を挺して守ろうとした際、背後から左胸を銃撃され重傷を負う。だが一命を取り留め、現場復帰を果たした。そして「THE FINAL」では、銃撃の後遺症による体力の限界を感じ、青島ら同僚には告げずにひっそりと退職する道を選ぶ。 しかし、終盤で窮地に追いこまれた青島を助けるため、故郷の大分へ向かうため乗車していた夜行バスを使い現場に急行する。助けた青島と抱擁を交わすシーンが、同シリーズに登場した最後のシーンとなり、鑑賞したファンの心の中には、モヤモヤが残ることになった。 「バスは現場の倉庫に突っ込み横転したうえ、この時バスから脱出したすみれの体が一瞬透けているように見えました。そのため、『すみれはバスの横転時に死亡しており、青島の前に現れたすみれは幽霊か幻』という解釈が広まりました。後に、本広克行監督が深津に相談したうえで、意図的にそのように演出したことを認めていましたが、スッキリしませんでした」(映画業界関係者) こうした経緯もあったからではないだろうが、「敗れざる者」の中で、室井の口から恩田の近況が明かされている。 「劇場版第2弾で恩田を銃撃した男が刑期を終えて出所後、新たな犯罪に手を染め逮捕され、取調室で室井と対峙します。その際、室井は男に『(恩田が)退職して20年経ったが、今もご家族と後遺症に苦しんでいる』と明かしています。大分の実家で家族と暮らしていることがうかがえます。織田の主演でシリーズ最新作が製作されても、登場しない可能性の方が高いのではないでしょうか」(同前)
俳優業が天職?
そもそも深津自身、劇場版第4弾以後の目立った仕事といえば、「第68回カンヌ国際映画祭」の「ある視点部門」に正式出品された主演映画「岸辺の旅」、NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」など、数えるほどの作品しかなく、若いころから精力的に取り組んで来た舞台公演も16年以来、遠ざかっている。 1988年にJR東海の「HOME-TOWN EXPRESS・クリスマスバージョン(クリスマス・エクスプレス'88)」のCMに15歳で起用された深津だが、当時からショートカットがトレードマーク。過去のインタビューでも、「自分がロングヘアなのって考えられないし、ショートにすごい愛着があるの」と語るほどだった。 「その卓越した演技力もさることながら、明石家さんまさんが明かしたところによると、『現場で台本を見ているのを見たことがない』とのこと。さらに、『カムカム~』では、週初めのリハーサルの段階から、その週の収録の全シーンを出演シーンと関係のないところまで暗記して臨んでいたといいますから、驚くべき記憶力です」(芸能記者) まさに俳優業が“天職”のようだが、それでも、仕事をセーブするには、それなりの理由があるようだ。 「所属事務所『アミューズ』の女性俳優では富田靖子さんに続く立ち位置なので、自分のペースで厳選して仕事ができる立場です。06年7月に『FRIDAY』(講談社)でスタイリストの男性との交際が報じられましたが、内縁の夫のような関係が長年続いており、その男性との時間を最優先していて仕事をセーブしているといいます。とはいえ、『踊る』ファンは青島と恩田のそろい踏みを見たいはず。意を決して『踊る』の続編に短時間でもいいので出演してほしいものです」(同) 青島刑事と同じく、すみれさんの復活もファンは期待しているはずだ。 デイリー新潮編集部
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