J2山形MF気田亮真「ゴールを決めて仙台サポーターを静まりかえらせる」…13日・古巣仙台と「みちのくダービー」
J2ベガルタ仙台とモンテディオ山形の「みちのくダービー」が13日にユアスタで行われる。昨季は1勝1敗と五分の勝負を繰り広げた。敵地に乗り込む山形は、昨季まで仙台に所属し“禁断の移籍”で山形に加入したMF気田亮真(26)が、攻撃の主軸として勝利を狙う。背番号10を背負うドリブラーにダービーへの思いを聞いた。 (取材・構成=山崎 賢人) 3年間お世話になった仙台を離れ、成長や変化を求めて山形に移籍した気田。昨年12月に移籍が発表された当初は「みちのくダービーは少し嫌だった」とネガティブな感覚もあった。だが、山形で数週間過ごすにつれ、心境も変化。「勝ち点も1差で10試合という区切りにもなる試合。今は一番楽しみ」と闘志を燃やしている。 対する仙台には公私ともに仲がいいDF小出悠太(29)とMF相良竜之介(21)がいる。小出とは練習後に1対1の特訓をするなど、手の内が互いに分かっている相手。「僕がほとんど勝っていたので、またチンチンにしたい(笑い)」。ポジション争いをした相良は今季仙台でエース級の活躍。移籍時には『次は竜が頑張ってね』と連絡もしていた。「今すごい結果を残しているので、僕も頑張らないと」と、後輩との勝負を楽しみにしている。 Jリーグ屈指の熱狂的な仙台サポーターとの再開も楽しみの一つ。ブーイングを受ける覚悟はもちろんある。ただ、一つ言えるのは「本当に仙台のことが嫌いになったわけではない」ということ。移籍時には昨季チームメートで、過去J1横浜Mからライバルチームの川崎に移籍して強烈なブーイングを浴びたMF斎藤学(34、現J3沼津)から「サポーターは移籍できないからそれを理解できない人はたくさんいるけど、結局は自分の人生。自分の決めた道でしっかり頑張りなさい」と“禁断の移籍”を知る大先輩から助言も受けた。「ユニホームやゲーフラ(ゲートフラッグ)とか個人的に応援してくれてた人もたくさんいて申し訳なさもあるけど、引き続き応援してくれる人もいる。その感謝の思いやいろんな思いをプレーでぶつけたい」とピッチで表現する。 大学時代から毎年テーマを決めてプレーしており、今年のテーマは「圧倒」。「チームがJ2優勝を掲げているので、そのなかで自分が一番輝きたい。ユアスタでゴールを決めて仙台サポーターを静まりかえらせるその瞬間が一番気持ちいいかと思うので、結果を出したい」。古巣相手に圧倒したドリブルで敵陣を切り開き、自らのゴールで勝利に導く。
報知新聞社